諸君はご存知だろうか? いま、YouTubeチャンネル登録者数なんと39万人〔注:8月3日時点〕を誇る、あらゆる意味で“おばけ番組”と化した、大人気ホラーエンタテインメント番組「ゾゾゾ」が、幅広い視聴者層からウケにウケている。

いわゆる“心霊スポット探訪番組”は数多あれど、ときおり見られるお笑い芸人真っ青の笑いのセンス、卓越した編集技術のクオリティ、なにより登場人物である4人(落合・皆口・内田・長尾)それぞれのキャラクターが、多くの視聴者に愛される理由となっていることは間違いないだろう。

そんな「ゾゾゾ」が、このたび書籍『読むゾゾゾ』(小社刊)として登場! ファーストシーズン(全24回)の中から、選りすぐりの恐怖スポットを紹介しつつ、番組では非公開となった幻のエピソード、それぞれのスポットでの考察、現場でのオフショット写真なども盛り込み、まさにファン垂涎の内容となっている。

もちろん、番組を見たことがない人も、あたかも自分が心霊スポットに訪れているかのような“いやな汗”をかくことになるはずだ……。

▲読むゾゾゾ

ここでは『読むゾゾゾ』出版特別記念として、番組のメインパーソナリティとして、常に身体をはったリポートを続けている“落合さん”こと落合陽平氏に、突撃インタビューを敢行! “行ってはいけない場所”にアタックし続ける男たちの「裏話」を聞いていく。この夏、禁断の恐怖をあなたへ……。

へえ。「ゾゾゾ」っていう番組なんだ…(笑)

――あらためて、YouTube番組「ゾゾゾ」をはじめた“きっかけ”を教えていただけますか?

落合 そうですね。たしか2017年の終わりころに、皆口くん〔ディレクター・カメラ・編集担当で発起人〕から「サイトを立ち上げたいんだ」という話をされたんですよ。皆口くんはオカルトマニアですから「食べログ」の心霊版を作りたいと言って。

とにかく、その時点では何もわかっていませんでしたし、そもそも僕はオカルトにも心霊にもまったく興味がないんですが、ある日突然、石神井公園(東京都練馬区)に呼ばれて……。行ったらいきなりカメラをまわされたんですけど、そもそもなぜ自分が抜擢されたのか、いまだに謎。その時点ではYouTubeの番組になることさえ知らなかったんですよ〔注:これが第1回「都心の心霊スポット!石神井公園が不気味すぎてヤバい!」(2018年6月公開)となる〕

〇第1回「都心の心霊スポット!石神井公園が不気味すぎてヤバい!」

で、実際に映像を公開するという段階になって、ようやくいろいろ知ったんです。「へえ。『ゾゾゾ』っていう番組なんだ。そういえば、ゾゾゾポイント〔注:怖さを示す星の数〕とか言わされたしなあ」と(笑)。

▲「ゾゾゾポイント言わされましたね」と語る落合氏

――そんな風に始まったとは。では、まさかYouTubeチャンネル登録者数39万人の超人気番組になるとは、当時は思いもよらなかったわけですね。

落合 もちろんですよ! だって、とにかくカメラをまわされただけで、どんな映像になるのか、まったくわからなかったですからね。本当に、言われたことをやっただけなんです。でも、出来上がった第1回の映像を見て、単純に面白いと思いました。「ちゃんと作ったんだなー」と感心しましたよ。皆口くんの本業はデザイナーですが、動画の編集は初めてだったんじゃないかな? でも、彼はホラー大好き人間ですから、たぶん怖い系の動画に関して、目だけは肥えていたんだと思います。