吉野七宝実、マグロに夢中です!

みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

私は相変わらず旬の魚を追いかけて釣りを楽しんでいます。釣りのお仕事もたくさんいただけるようになり、さまざまな釣りに挑戦してますが、1年のなかで一番ソワソワと落ち着かなくなり、血が騒ぐ釣りがあります。

それはズバリ、マグロ釣り。
なんと私がよく行くエリアの相模湾でも釣れるんです。

年末年始にマグロ釣りの特番が必ず組まれるくらいですから、マグロと対峙する様子は皆さんも見ていて楽しいものだと思います。一度の釣行で何本も釣りあげられるような魚ではないし、ほかの釣りにはない乗員の一体感は独特で、一丸となって大海原へ戦に行くような感じ。自分がかけたときはもちろん、同船者がかけたときも同様に興奮する釣りなんです。

釣りを始めた年に挑戦した時はビギナーズラックか!? 3本ゲット。去年は58.9キロを1本。今年は数か大きさのどちらかを超えることが目標になった。

▲マグロ釣りの最中はテンション高め

一筋縄ではいかないのがマグロ

相模湾のマグロ釣りの最盛期は7月~10月。今年はどんな作戦、仕掛けでいこうか考える。針、ハリス(針を結んでいる釣り糸のこと)の長さ、太さ……。その組み合わせは幾通りもあり、妄想は無限大に広がる。が、やっぱりまずは去年のスタメン仕掛けでトライすることにした。

しかし、天気・気温・水温・風速・風向きなど、海の様子がぴったり同じになることは奇跡のようなもの。意気込んで臨んだ1回目の釣行は完全に肩透かしを食らい、カスリもしなかった。次こそは、次こそはと釣行を重ねても釣れる雰囲気すら感じることができず、頭の中はマグロのことばかり。ほかの魚種を釣っていてもマグロのことを考えちゃうほど、すっかりマグロに翻弄されていた。

それでも回を重ねるうちに、同船のなかで釣った人もいた。知人なら秘訣を直接聞きに行き、知らない人のときはジロジロと横目で針や糸の付け方を見た。今年のマグロはどんな作戦だと釣れるのだろうか。もう、なりふり構わず試行錯誤しまくった。

そしてこんなこともあった。あるとき、別の船に乗っていた知り合いの釣具屋にお勤めの方が私を海上で見かけたらしく、船宿に戻ったらLINEが来ていた。「今日、海にいたでしょう。手を振ったのに全然気づいてもらえなかったよ~。ところで、今日、コマセカゴ(魚を集めるためにまくエサを入れる入れ物)はプラスチックを使ったでしょ? あれ、ステン缶(ステンレス製)に変えたほうがいいよ」とアドバイス。

▲青いカゴの中に赤いものが見えますが、こちらがプラスチック製のコマセカゴ。これを遠くからでも見つけちゃうんだから釣り人の観察力はスゴイです

確かに最近、乗る船でもよくステン缶を見かけていた。知り合いがステン缶を使っていたのも知っていた。でも、そんなもので変わるなんて思ってもいなかった。半信半疑だったが、素直に従ったみることにして、“今年はこのスタイルで釣れるのでは!?”仮説を立て、根拠の無い自信を持った。これまでと大きく違うのは以下の3つ。

  • コマセカゴをプラスチック製からステンレス製にした
  • ハリス(針をつないでいる糸)は8メートル前後から10メートルにした
  • 去年はハリスが沈むように細工をした仕掛けにしたが、今年は沈めず潮の流れに同調するようにした
▲これがアドバイスをいただいて取り入れたステン缶

釣りをしない人にとっては、なんのこっちゃ!? そんなことで何が変わるの? と思うでしょうが、ほんのわずかなことで差が出るのが釣りなのです。