名前と生年月日の組み合わせで占う「鳳凰数術(ほうおうすうじゅつ)」で話題の占術家「暮れの酉(くれのとり)」が、初の書籍『暮れの酉の繊細な人のための鳳凰数術占い』を3月24日に発売した。大阪で行列の絶えない占い師として活躍していた彼が、20年に及ぶキャリアから導いた言葉が並ぶ本書には、占い本を超えたヒーリング本のような一面もある。

インタビュー前編では、鳳凰数術がいかなるものかの説明から、読み手がどのように占い結果を生かしていけばいいか、などについて話してもらったが、後編ではさらにそれを深掘り。

占いを通した人間関係の構築法から良い運気を導く方法まで、占いを利用してさらに人生を前向きする術を教えてもらった。

名前がわかった人がどんな傾向があるのかを調べてみる

――自分自身のことをみる以外にも、この占いを活用することはできますか。

暮れの酉  ほかの人との相性がどうなっているか、を確認できるようにもなっていますが、ほかの誰かが気になるときって、すごく好きな相手か、あるいは嫌いな相手のことが多いと思うんですよね。なので、その人がどの動物でどんな性質を持っているかを見てもらえば、その相手を理解する手助けになると思います。

――本書でも、暮れの酉さんの経験として、占いを通して相手を理解できた例として、おじいさまとの関係性が改善されたエピソードも書かれていましたね。

暮れの酉  そうなんです。うちのおじいちゃんは少々暴力的なところがあって、気に入らないことがあったら、お膳をひっくり返すみたいな人だったんです。だから、身内なのに嫌いで、でもそんなおじいちゃんに僕は育ててもらっていたので、嫌いになってしまう自分もイヤだったんです。

そんななかで、おじいちゃんがどんな人かを占ったら、おじいちゃんの感じていることが少し理解できて、僕がおじいちゃんに対して尊敬しているとか、感謝をしているとかを伝える量が少なかったんだと気づいたんです。それからは、おじいちゃんに対して、僕のほうからお膳立てしてあげるようなったら、機嫌よく過ごしてもらえることも増えて、実際に関係性もうまくいくようになったんです。

相手のことがわかると、多少諦めもつくというか(笑)。「このタイプには繊細なところはないから、繊細なことは求めないでおこう」って思えたりするんです。

▲おじいちゃんとのエピソードを披露してくれた

――しかも、その例えているのが動物のかわいいキャラクターだったりもするので、ちょっとそれで許せてしまえることも(笑)。

暮れの酉  そんなふうに思っていただけたらうれしいですね(笑)。それに、この占いは生年月日がわからない人でも、名前から9つの動物までには分けられるので、新生活が始まる今の時期、とりあえず名前だけわかった人が、どんな傾向がある人なのかを調べてみるというのもオススメです。遊びがてらに、新しく一緒のクラスや部署になった人を占ってみて、何か話題のキッカケにしてもらってもうれしいですね。

――確かに出会ったばかり人への対処法としては、すごくいい気がします。

暮れの酉  何にもわからない他人とイチから付き合うよりも、少しでも「この人はこういう人なんだ」という設定を決めて接するほうが、うまくいくと思うんです。「この人はペンギンか、じゃあ少し排他的なところがあるんだな。でも仲間になったら熱いんだな」とか。

この占いで、とりあえず相手に対しての接し方を決めてみて、それをキッカケに相手を知っていく方法もあると思います。たとえ占いが当たっていなくても、まずどうするかの方針を決められると、無駄に迷うことは少なくできると思います。

自分がどんなキャラクターなのかを知っておくのが大事

――例えば、今後の運を良くするためにはどうすればいい、というようなやり方はありますか。

暮れの酉  この本では、キャラクター別の運気をみることもできるようになっているのですが、僕が今まで占わせていただいたなかで成功している方は、自然とこの運気に従って転機を迎えていることが多いんです。

ちょっとオカルトな話にはなってしまうんですけど、やはりリズムというものがあって、運の良い人はそのリズムに自然と乗れているんですね。なので、転機がいつかがわかったら、それに合わせて動いてみるのもいいかも知れません。

例えば、2年後が転機とわかったら、それまでは今の状況で頑張って、その時が来たら新しいことを始めてみるとか。そうやって行動すると自然と運気が向いてくるような気がします。

僕自身は、6の倍数で転機がやってくる運気なんですが、6歳で親が離婚して、18歳で占い師デビューして、30歳で新しい友人関係ができて、36歳で今のようなスタンスのお仕事をさせてもらえるようになって。自分ではあまり意識はしてなかったんですけど、確かにあるなって思うんです。

▲運を良くする方法について語ってくれた

――目標設定の指針にできそうですね。

暮れの酉  そんなふうに気にしてみてもらってもいいかも知れません。ただ僕自身は、運って人間関係の中から生まれてくるものだと思っていて。機嫌よく人付き合いができて、自分が自然体であれたら、結局はそれが運が良いことにつながると思うんです。

人間関係において自分の軸をしっかりと持って、矛盾した態度をあまり人に見せないようにすること。その時々によって態度が違う人って、周りから見ると「なに、この人?」ってなってしまうじゃないですか。だから、そういう矛盾のない態度を意識すると運も向いてくると思います。そして矛盾を減らすために、自分自身がどんなキャラクターで、どんな性質があるのかを知っておくことは大事だと思っています。

あとは、キャラクターごとのラッキーカラーやラッキーアイテムも、この本には書いたので、そんなものをちょっとだけ信じてみるのもいいかと。一種の安心材料のように使ってもらえると、心の落ち着きに役立つかもしれないです。