「これでもか!」タイアップに挑戦し続けた高尾
パチンコ台の出来でいうと、ギリギリ合格点を出せたのは、『CRブルースリーGAME OF DEATH』。ブルースリーファンのドンキホーテは、シマで1人ポツンと座ってよく出していたのが2008年です。
タイアップの特殊性は、高尾の特徴でもあって、『CR寺内貫太郎一家』や『谷岡ヤスジの CR アサー』や『ジャイアント馬場のCRアッポー』に『CR子連れ狼』に『CRグレムリン』まで、取り上げればキリがないほど。ヤケに女性ファンに人気のあった『CR占星少女ななみ』と『CR美男ですね』の2機種は忘れられません。
特に、韓流ブームに乗り遅れた2016年、チャングンソクさん主演のヒットドラマ『美男ですね』とタイアップした、『CR美男ですね』は印象に残っています。“140回のイケメン”と覚えているほど、朝イチ台の140回転モーニングのような大当りの多さにボクは目をつけて、誰も座らなくなった頃に、午後のカニ歩きでコッソリいい思いをしたことが忘れられません。高尾の台にしては、オーソドックスなとてもやさしい台だと思っています。
『CR占星少女ななみ』は、99分の1の甘デジで全国の読者の方から「やたらと勝てる」というお便りが殺到したことを覚えています。「そんなに甘いのか?」と実機を探しましたがなかなか見つからず、その正体は謎に包まれたままになってしまいました。
高尾の台は、カイジ以外は大ヒットと呼べる作品もなく、いつも新装では、二の次、三の次という扱いでした。こうして長い歴史に幕を閉じるかもしれないのに、惜別の感情が湧かないことに、どこか申し訳ないドンキホーテです。
カイジで一番勝ったのは、実は最新の『P弾球黙示録カイジ5 電撃チャージVer.A』くらいなのです。派手な電撃チャージのエフェクトと、波に乗ったときの出玉の吐き出しは凄まじく、2万発3万発がすごく身近で、今でもホールで現役です。
さすがに現在のハイスピードハイスペックの台には劣るけれど、最後のひと花咲かせた印象です。鉄骨渡りの7000発は、ついつい7000発に吊られて手を出してしまいましたが、逆にそれ以上が無い虚しさに、早々に手を引いたドンキホーテです。同じノリが、『Pはぐれ刑事純情派』(ニューギン)の一撃9000発や、『Pターミネーター2』(HEIWA)の6000発などと似た印象です。