スロットからパチンコへの民族大移動が発生!
スロット専門店の閉店や、スロットコーナーの削減と、ホールの営業形態の変化が露骨になってきました。スロットコーナーが、100台レベルでパチンココーナーへリニューアルするホールも珍しくありません。ホールとしては、10年以上続いたスロットバブルの終焉をキチンと受け止めて、新時代へのカジ取りを求められています。
去年の『P牙狼月虹ノ旅人』(サンセイR&D)の登場あたりから、早々にスロプロ軍団がパチプロ軍団に衣替えして、その打ち子たちがパチンココーナーの行列に移動し始めていました。今や、朝イチのスロット設定変更をチェックしたあとは、パチンココーナーに陣取って、『新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~』(Bisty)、『P Re:ゼロから始める異世界生活』(大都技研)、『PF機動戦士ガンダムユニコーン』(SANKYO)、『P大工の源さん超韋駄天BLACK』(SANYO)など、ホールもスロットファンを抱え込もうとしている甘めのコーナーを占領しています。
一方で、終日パチンコを打ち込んで苦戦しているグループもよく見かけます。その原因は、ただ「釘」だけで台を選んでいるから。パチンコには設定がないし、終日打ち切っても、どのくらい元が取れるのかわからないのに、「よく一日ずっと同じ台を打てるなあ」と逆に尊敬してしまうドンキホーテです。
ただし、「最近の一撃タイプの台は、お金を吸う時間が早い」と理解している賢い集団のなかには、10連チャンで一撃万発が出たら“即ヤメ派”も増えていて、モーニングっぽい朝早い台は、喰い逃げされていることも多いのにお気づきですか? 朝の行列の変化が全てを物語っています。
そんなハイスペックハイスピードマシンの代表格は、導入から2年が経つ『大工の源さん超韋駄天』と、ライトミドルの超韋駄天に対抗する『P真・北斗無双第3章ジャギの逆襲』と『P頭文字D』(ともにSammy)でしょう。今なお、その瞬発力バトルの行く末に注目が集まっています。『ジャギ』様の確率継続率は81%で&1500発! ジャギバトルが誇る時速7万2千発のパワーは文句なしですが、そのまえに「突入率35%」との闘いになります。
スロットとパチンコ。コーナーの差が物語るリアルな現実
『P頭文字D』の大当たり確率256分の1で、『ジャギ』様の199分の1より辛い初当りですが、約52%の突入率とハイスピードな継続バトルは、90連~100連も目撃され、なかなかあなどれません。通常時のガセ予告の多さにこそイラッとしますが、リーチはずれ後に突然、エンジンギミックが飛び出て「11000回転回せ!」リーチが意外にあっさりとレインボーの11000回転になってくれて、「闘走BONUS」を手に入れられます。
通常時は、赤保留やキリン柄保留もそう簡単には見れません。コミック保留も赤文字・金文字の出現でようやく本番です。なかなか入らないレッドゾーンや次回予告ですが、リーチ後のDアイコンをドリフトで集めてリーチのチャンスUPを狙います。突アツ予告の「ゲキギレ」などの激熱演出を絡め、最後の「高橋涼介バトルリーチ」への発展がマストです。
5月21日、闘走BONUSの連続で、なかなかRUSHに入らないダメな台と、オスイチでRUSHに入るイケイケ台に出喰わしました。夜7時、ガラガラの『P頭文字D』が8台あるホールで、当たり0回&945回転ヤメの台を選びます。ほかの台の大当たり回数は1回~7回とひとケタ台ばかりで、20回出ている台には人が座っていました。このホール、1台が50回くらい出ればマシというレベルです。
さて、この最低台、ポロリ3回転でキリン柄タイトル“池谷を圧倒しろ!”が出現。しかも、クレイジーギアもキリン柄というぜいたくなオスイチ、いやポロ3で「3」図柄をゲットしますが、残念ながら単発です。100回時短のラストの時短継続をかけたラストチャレンジで100回延長、あるいは「覚醒」ならRUSH突入濃厚です。ここは見事に100回延長に突入したので、「これは好調台か!」と思ったらあっさりスルー。さらに追い銭して単発という体(てい)たらくぶりで、朝イチから948回もハマった見返りのない情けない台でした。
ガッカリして、電車に乗って他のホールへ行くと、導入4台の『P頭文字D』がどれも爆発しています。最低台は50回の1台だけ。他3台は100回超えで4万発出ています! さすがにもう出ないと思ったのか、4台とも夜9時40分に空いています。
ボクは105回出て356回転で空いている台を選びます。ほかの2台は前日100回超えだったので、この前日の大当たり36回のダメ台が「今日はまだ出る」と予測したからです。これが「出る台はトコトン!」のオカルト台選びです。
そして、座って11回転目となる379回転に突アツ予告「ゲキギレ」が登場し、見事に1000円で“オスイチ”が決まり、「3」図柄で大当たり。この「闘走BONUS」が、100回延長の時短で、181回転目に「VS中里リーチ」で勝って、ついに継続率約93%の「最速夢現RUSH」に突入! わずか15分で7千発も吐き出して2万5千円です。9時40分に到着して夜10時過ぎ、あっという間に稼げちゃう優秀台でした。
この2店の『P頭文字D』の爆発力の露骨さこそ、今のパチンコの明暗です。閉店間際の一撃に比べ、スロットコーナーはズルズル時間をかけて僅かなコインを出す作業に懸命な人たちが残っています。このスロットコーナーとパチンココーナーの差が、ホールのリアルな現実です。