10月15日(土)と16日(日)に京都市内の各所で行われている「京都国際映画祭2022」。今年で9回目の開催となる同映画祭は「映画もアートもその他も全部」をキーワードに、今年も「映画」「アート」「イベント」の3つのカテゴリから、リアルとオンラインのハイブリッドで行われている。

10月16日よしもと衹園花月では、「京まちなか映画祭」推薦作品の『怪奇タクシー 風の夜道に気をつけろ!』が上映。終映後の舞台挨拶に熊田曜子、杉浦太陽、なんしぃ、暁月ななみ、夏目大一朗監督、そしてストーリーテラーとして物語を盛り上げたキャラクター・怪木焚郎が登壇した。

熊田曜子は娘とセリフの練習をするも・・・

『怪奇タクシー 風の夜道に気をつけろ!』は、漫画家・森野達弥の『怪奇タクシー』を実写映画化したもの。原作に収録された「顔のない免許証」「やせる車」に、映画オリジナルストーリーとなる「二口女」を加えた、コメディ・ホラー。

舞台挨拶に登壇した熊田、杉浦、なんしぃ、暁月以外にも、アインシュタイン・稲田直樹や安田大サーカス・団長安田、黒谷友香、山田邦子、ダイアモンド☆ユカイらが出演している。

上映終了後、登壇者を呼び込むと、舞台は華やかな雰囲気に。赤色のドレスに身を包んだ熊田は「やせる車」で友人を利用する性悪女を演じたが「(なんしぃ、暁月が演じる)主人公とは友人関係なんですけど、ちょっとゆがんだ感情を持っている。これまでは台本をいただいてセリフを話すという機会があまりなかったので、お話をいただいたときはうれしい反面、緊張もしました」と語った。

セリフの練習は熊田の9歳の長女が付き合ってくれたそうで「練習の最中に『これ、性格の悪い役なの?』と言われちゃって。腑に落ちない感じでセリフ合わせをしてくれました」と笑いながら明かした。

またラストシーンはNGが出せない状況だったようで「いろんな方に迷惑がかかる。一発勝負と思って思い切りやりました」と語り、劇中で登場する特殊メイクについても「顔を石膏で固めたんですけど、口を開けたまま30分待つのが大変でした」と裏話を明かした。

▲『怪奇タクシー 風の夜道に気をつけろ!』舞台あいさつ

杉浦太陽の大胸筋が邪魔をした?

「二口女」で怪しい一家の父親に扮した杉浦は「猟奇的な役は初めて。おもしろいなと感じました」とコメント。監督が明かすところによると、一番苦労したのは衣装合わせだったそうで「杉浦のサイズに合わせたものが用意されたんですが、撮影開始までに体を鍛えられすぎたのか、入らなくて」と明かすと、杉浦は申し訳なさそうに「大胸筋が邪魔して」と付け加えた。

また、杉浦の若々しいルックスが父親に見えないことも大変だったようで、「老けさせることが一番の役作り、実際には4人の子どもがいるのに」と話した。

その後、熊田と杉浦が以前『ベストフレンド』という映画で恋人役を務めていたことも明かされ、「あの頃は二人とも子どもがいませんでしたね、まさかこんな形で会えるとは」とお互い笑い合う一幕もあった。

最後にコメントを求められ、熊田が「映画はもちろん、原作になっているマンガもぜひ楽しんでいただけたら」と語った。エンドロールで流れる主題歌を歌っている暁月は「映画を見終わったら、もう一度、歌を聴きながら記憶に残ったシーンを振り返ってください」と話した。夏目監督が「東京での上映は終わったが、今後も全国で見られるように頑張っていきますので、よろしくお願いします」と呼びかけた。

「京都国際映画祭2022」は、10月15日(土)と16日(日)に京都市内の各所で開催されている。