ミモザーヌの活動で心も成長した4人

――今年を振り返って、ミモザーヌとしても、皆さん個人としても、いろいろなことに挑戦されて、大きくステップアップされたんじゃないかなと思うんですが、2022年を振り返って、思い出深い出来事はありますか?

ゆきね 今年は日本舞踊のレッスンも始めたり、夏公演で熊本民謡の「おてもやん」を披露させていただいたり、和物にふれる機会が多くて、自分の中でも向いてるかな、と思っているところに、広井さんからも「和物が似合うね」と言っていただけたので、その発見ができたのはすごく良かったです!

――たしかに「おてもやん」で披露された日舞は見事でした! この1年、自分で成長したなと思うところはありますか?

ゆきね これまでは、年上のメンバーに頼ってしまったりする部分もたくさんあったんですけど、昨年の冬公演に出ていた、きくたまことが卒団してから、1期生の高校生メンバーになって、年齢が下の子もたくさん入ってきて、引っ張っていかなきゃいけない立場になって、自分が動かないと何も始まらないなって身にしみてわかったんです。まず人に言われる前に動こうと思いました。それは普段の生活にも生きているかもしれませんね。

――へえ! ミモザーヌだけじゃなく、普段の生活にも生きてきたんですね。

ひなの 私は夏公演で初めてセンターをやらせていただいたんです。「情熱フラミンゴ」という曲だったんですが、この曲はもともと、いまもりまなかがセンターをやっていて、まなかから引き継いで私がセンターをやると聞いたとき、正直、私にできるのかな、という不安があったんです。私はこれまでまなかの背中を見て成長してきたんで、次は私!?って。

でも、いろいろと自分の中で考えて、いろいろな方にも相談して、そこで皆さんが「まなかのマネをするんじゃなくて、ひなのらしいフラミンゴをやればいいよ」と言ってくださったんです。それを聞いて最後までやり遂げることができたので、ひとつ自分が自信を持って成長できたことですね。

 

りのあ 前回の公演のときに、「愛の速度」という曲に出させてもらったんですが、周りは一度踊ったことがある子ばかりのなかで、私だけ初めてで……。練習のときも、私ひとりだけできないことが多くて、悔しくて泣いてしまったんです。

そのときに、いまもりまなかちゃんが「大丈夫だよ」「ここができてなかったから一緒にやろうね」って温かく言ってくださって。すごくうれしかったのはもちろんなんですが、私自身も4期生が入ってきたことで、教える立場になることも増えて、“こうやって教えたらわかりやすいかな?”“こう言われたら心強いだろうな”って考えるようになったんです。それは、まなかちゃんが私に向き合ってくれたことがきっかけなので、そういう意味でも忘れられない思い出です。

りるは 私はすごくメンタルが強くなったな、というのがひとつ。あとは副団長のまおちゃんとか、ここにいる3人にも言っていただいたんですけど、「すごい成長したね」って言ってもらえると、“自分自身では気づけなかったところが成長しているのかな”と思って自信になるんです。もともと、性格的にも内気だったりしたところも、ミモザーヌにいることで成長させてもらったと感じてます。

未経験でも「好き」という気持ちが大事

――皆さんも経験されたと思うんですが、現在「少女歌劇団ミモザーヌ第5期生オーディション」が開催されています。

ゆきね 応募してくださる方にまず伝えたいのは「緊張しなくていいです!」ってことで……。でも、絶対に緊張されると思うんですけど…(笑)。

一同 (笑)。

ゆきね 私、前回、4期生のオーディションのときに審査員を務めさせていただいて、“ああ、審査する側って、こんな感じなんだ”ってわかったんです。変に自分をよく見せようとする必要はなくて、素直な自分で、気取らず、失敗しても精一杯表現してくれる子が印象に残るんだなって。忘れてしまったら、その忘れてしまったことも含めて、その方の魅力なんですよね。

 

ひなの 私は1期生だったので、正直、何をやるかもよくわからないままオーディションを受けたんですけど、それも“やらずに後悔するなら、やって後悔しよう”という思いだったんです。前は人の目を見るのがすごく苦手だったんですけど、ダンスが得意じゃなかったから、とにかく笑顔で、審査員さんの目を見て踊ろうって思ったんです。そうすると、終わったあとにすごく達成感があって。“これなら落ちても後悔はないな”と思ってたら、受かってた!  だから、オーディションに来る方は、とにかく後悔しないように、やりきってもらいたいなって思います。先生方もメンバーも温かく迎えてくれるので!

りのあ 私がすごく伝えたいのは、人前で歌ったり踊ったりした経験のない人でも、受けに来てほしいってことです。私自身もクラシックバレエしかやったことなかったので、さまざまな種類の踊りについていけるか不安だったし、歌も最初のうちは上手に歌えなかったですけど、その歌やダンスに対する気持ちを周りの方々は見てくれてるって気づいて。だから、その失敗を取り返すような気持ちで頑張っていたら絶対に良くなる! 全力で取り組むのを忘れないでいてほしいなと思います。

 

りるは さっき、メンタルが強くなったってお話させていただいたんですが、ミモザーヌに入る前は弱くて、オーディションのときは緊張しっぱなしでした。自分が思うようなパフォーマンスの半分も見せられなかったんじゃないかと思っていて。ただ、今の皆さんのお話を聞いて、“そっか、自分の失敗したところばかり見ているわけじゃないんだ”と改めて思って。だから、とにかく歌や踊りが好きな子がいたら、迷わずこっちに飛び込んで来てね!って伝えたいです!