前回に引き続き、ゴリラクリニック稲見総院長に、メンズ脱毛の基礎知識を聞く。慎重すぎる記者が「剛毛じゃなくても脱毛はする価値がある?」「メンズ脱毛のデメリットは?」といった質問をぶつけていく。

ヒゲ剃りには“リスク”がある

記 者 こうやってたくさんお話を聞きに来ておいてアレですが、まだどこかで「ヒゲくらい毎日自分で剃ればいいか」と思う自分もいたりします。身支度が短縮化できる以外に何かメリットはありますか? 医療脱毛をやるにあたって、もうひと押し欲しいんです!

総院長 では、ヒゲ剃りの医学的なリスクから考えてみましょうか。シェーバーやカミソリを使うと、微小な切り傷ができやすくなります。いわゆる「カミソリ負け」ですね。単なる切り傷と思う人もいますが、カミソリ負けによって炎症が生じ、表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌の感染リスクが発生します。「毛嚢炎(もうのうえん)」をご存知ですか?

記 者 毛穴が赤く炎症してニキビっぽくなるやつですよね。ヒゲはしっかり剃りたいのでカミソリを何往復もしていると頻繁に肌荒れしています。

総院長 炎症が遷延すると色素沈着が生じ、いわゆるシミになることもあります。また、毛嚢炎が治る過程で陥凹が生じ、ずっと残ってしまうリスクも。このようにヒゲ剃りにはさまざまな肌トラブルを起こす可能性があり、脱毛はそのリスクを解放することもできます。

自分、剛毛ってほどでもないのですが…

記 者 正直に言うと、自分のヒゲは剛毛ってほどではありません。それでも医療脱毛を受ける価値はありますよね?

総院長 当院を受診される患者様のなかには、かなり濃いヒゲの方が多いのも事実です。一方で、それほど濃くない方も少なくありません。

記 者 てっきり、剛毛の人ばかり悩んでいるのかと思っていました。

総院長 ヒゲ脱毛は濃いヒゲの方以外にも需要が多いですし、通常レベルのヒゲでも施術を受けていただく価値は十分あると思います。それぞれの方に共通されているのは、ヒゲ剃りによる肌ダメージに悩んでおられること、ヒゲ剃りから解放され楽になりたいこと、そして健康的な肌を手に入れたいことですね。また肌荒れしやすい方も、脱毛されるとヒゲ剃りの頻度が減り、肌が綺麗になります。

記 者 V男Oの脱毛だと、ツルッツルになるイメージがあります。ヒゲの場合、例えば「顎のヒゲだけ残す」とか「鼻の下だけ脱毛」といったアレンジはできますか?

総院長 可能です。デザイン脱毛というものですね。脱毛する際にエリアを指定してもらいます。例えば、ヒゲとつながっているもみあげも、どこまで脱毛するか指定できますよ。

記 者 なるほど。0か100かではないのか。

総院長 デザイン脱毛でも、日々のヒゲ剃りは圧倒的に楽になります。