全部、山田のおかげ

実は私、パニック障害でした。
いきなりの告白だけど、そんなに重く捉えないでね。

経験者はわかると思うけど、この病気と付き合うのは大変で、人によって治療や対処法もさまざま。でも、私の場合はたったひとつの出来事で治ってしまった。

きっかけは、27歳の頃。

ちょうど、リリー・フランキーさんのお誘いで、屏風におでんくんを一緒に書くプロジェクトに参加したりしていたころです。

半年くらいの長期プロジェクトだったけど、途中から今まで経験したことのないくらい体調不良に襲われることに……。もともと体が強かったわけじゃないけど、ありえないくらい血圧が下がり、肝臓数値の悪化、子宮内膜症、原因不明の腹痛、喘息、耳鳴り、過呼吸、あらゆる症状が一気に押し寄せてきた。

ガリガリに痩せ、常に呼吸がゼェゼェして本当に何もできない。年齢的に体が変化する時期なのかなとも思ったけれど、いろんな病院に行って何度も検査をしたけど原因は不明。

ひきこもっていた27歳の私 画 : BABI

その日からタバコもやめて、朝7時に起きて、夜10時には布団に入って寝るという、本来の人間らしい生活に。もちろん夜遊びも1回もせず、規則正しい生活と病院に通う毎日。通ったことのないフィットネスクラブに行ったことも。それでも良くならず、入退院を繰り返し、友達にも会えなくなるから、だんだん気分も落ちていった。

大好きなヒップホップも聞けなくなった。悪い言葉、攻撃的なバイブス、そういうものを受け付けないカラダになり、シンガーソングライターのSIONさんの曲や、福山雅治さんの曲をひたすら聞いていた。インクの匂いもイヤになり、絵も描けない。そんな状況が約1年。外にもあまり出たくないし、電車にも乗れない。

もしかして、寿命なのかなって。

そう、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョップリン、ジャン=ミシェル・バスキア、カート・コバーン、ジョナサン・ブランディス、エイミー・ワインハウス、アントン・イェルチン、有名人が27歳で他界している「27クラブ」。

でも、私に関しては、まだ何も成し遂げていないんですけど!