嘘が付けない人間だからこそ表現できることもある

――嫌な質問ですけど、メーカーさんからの仕事だから、実は楽しいフリだった……なんてことはなかったんですか?

ヨースケ 「楽しい」と「楽しそうにやる」は違います。「楽しい」は本気だし、「楽しそうにやる」は演技です。実践している本人が「楽しい」じゃないと、その台の魅力や面白さは伝わらないと思います。『花満開』の時は本当に楽しかったですね。実際に、僕も代表との動画を見たあと、『花満開』を打ちに行きましたからね(笑)。僕だけじゃなくて、全国のホール稼働率も上がったらしいので、「楽しい」が伝わったんじゃないでしょうか。

――それって真面目な話、自分の動画を俯瞰できるようになった証では?

ヨースケ たしかにようやく客観的に見られるようになったかもしれませんね。自分の動画を自分で見て、「こいつ楽しそうだな」って思って打ちにいくケースが増えましたもん。でも、昔はそうじゃなかったんです。初めのときは全部が僕なんですよ。僕が僕を見ている……つまり、キャラクターとしてのヨースケが出来上がっていなかったんですよね。今はようやくキャラができてきて、イチ視聴者として見られるようになりました。

――キャラをつくるというよりもキャラができるという感じですね。

ヨースケ 僕は嘘をつくのは得意ではないんです。うちの代表は嘘しかつかないですけどね(笑)。真面目な話、「好きではないものを好き」とは言えないし、「所詮、僕が演じたところで代表みたいに別人格のキャラはつくれない」って冷静に思っていて。だからこそ、パチンコとパチスロが大好きな素の僕がいて、それを20倍くらい誇張したらあのキャラができるっていう感覚です。

――ヨースケさんは『バジリスク ~甲賀忍法帖』の薬師寺天膳のコスプレをしているのに、実はパチスロの大ヒット機種『バジリスク 絆』が好きじゃない、というのはファンの中では有名な話です。

ヨースケ あれも実は逆張りというか、逆のエンタメというか。普段は“仏のヨースケ”と呼ばれる僕がちょっと刺激の強いことを言うと、それ自体がヒキになるんですね。具体的には、いつも楽しそうなヨースケがつまらなさそうに絆を打つと、「つまんなそうに絆を打つヨースケさん最高でした!」って言ってもらえるんです。さっきも言ったとおり、僕は嘘を付けない人間なので、そこで「好きなフリ」をするのではなく、徹底的に絆嫌いに振り切って、動画ではそこを狙うようにしていました。

――嘘をつけない人間ならではの発想なんですね! ちなみに新台の『バジリスク 絆2』もお嫌いですか(笑)?

ヨースケ いやいや、2はそこまで悪くない。全然打てるし、1より好きです。まだ打ち込みが足りてないんですけど、「イラってするポイントを上手に減らしているなあ」と。アツい、サムいのメリハリも効いているし、回転数のベースも上がっているし、ATにさえ入れば出玉感は絆と大差は感じないですね。つまり、遊びやすい。6号機ってことで「どうせ出玉が少ないんでしょ」と食わず嫌いの人も多いと思いますが、初代の絆だってやっと入ったATで天膳と戦うまえに終わっちゃうことがありましたからね(笑)。僕は「パチスロは回す遊びじゃなくて引く遊び」だと考えているので、何も起きない時間に回さないといけない作業台ではない絆2はぜひ触ってみてほしいです。

――最後もパチスロ愛にあふれたコメントをありがとうございました。後編では組織としての1gameと、ヨースケさんの連載についてお聞かせください!

[プロフィール]

ヨースケ
パチンコタレント、パチンコ・パチスロ系Youtuber。パチンコ『バジリスク 甲賀忍法帖』の薬師寺天膳でジャグラー打ったら人生が激変。代表番組『回胴人別帖』『いきなりヨースケ 』。

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『エンタメ業界“インサイド”レポート』は次回3/28(土)更新予定です、お楽しみに。