その台を知らない人にも「打ってみたい」と感じてほしい
――なるほど。とはいえ、メーカーの仕事だからこそ、その魅力を伝える難しさはないでしょうか?
ヨースケ うちらはオフィシャルの新台実践レポートのとき、「ほかとは違うことやちょっと変わったことを仕掛けていきたい」と心がけています。普通の動画だったら、通常時の打ち方や、ゲームフローをしっかり説明しますよね。でも単純な解説だけではなく、たとえばドッキリや罰ゲームなど、まずは思いつくところからチャレンジします。とにかく、うちらしさを出していきたいんです。
――とはいえ、私たち出版社もそうですが、オフィシャルの仕事はとにかく依頼主に気を遣うあまり、言葉ひとつ取っても大人しくなりがちですよね?
ヨースケ いや、先程の時代の流れじゃないですけど、時代の流れの中でメーカーさんもいい意味で変わろうとしている……というと偉そうですけど、気概というか意気込みは感じます。たしかにちょっと前までは、実際にメーカーさんの監修は厳しかったと思います。特に版権物は一字一句間違えたらダメ、他メーカーの話はダメ、稼働の低下につながるようなイメージを悪くするネガティブな発言はダメ、と好き勝手には言えなかった。
――それが最近はメーカーも寛容になってきたんですね。
ヨースケ そうですね。事実、「なんでもやってくださいね、それが1gameですよね!」というメーカーさんも増えてきました。ボクらもね、一応は聞くんですよ、「これだけは言ってほしいみたいのはありますか?」って。でも「いや、1gameテイストでやってください」とまで言ってくれるメーカーさんもいる。「それってプロモーションになるんかいな」とこちらが心配になるぐらいです(笑)。
――ほかにもメーカーの変化を感じられる話はありますか?
ヨースケ Daiichiさんの「だいいち!」チャンネルは本当に面白いので、ぜひ一回見てほしい! 『【バカ】役物のナタ改造したら野菜切ってカレー作れんじゃね??www』という回は面白いというか、「パチンコの人気台・ひぐらしの鉈(なた)役物で野菜を切る」っていうぶっ飛んだ内容なんですが、これも大きな変化のひとつですよね。あとはラッキープラザさんなどホールさんがやっているチャンネルもあります。こんな感じで、メーカーさん、ホールさんにしかできないチャンネルもあるし、我々はよりユーザー目線に近いので、楽しく打つことを考えて動画を作っています。それぞれで盛り上げていけたらいいですよね。
○だいいち!
――動画づくりといえば、ヨースケさんとてつさんが西陣さんからの依頼でつくった動画『Pツインループ花満開でヨースケとガチンコ出玉バトル|1GAMEてつの妖回胴中記業案件#4』は最高でした。ただ、台の演出がシンプルだからこそ伝え方が難しかったでのはないですか?
ヨースケ たしかに、「面白い」っていうのを伝えるのはめちゃくちゃ大変です。でも、ボクの動画を見てくださっている方は「ヨースケって本当に楽しそうに打つよね!」って言ってくれることが多いんです。初代の『花満開』を知っている人は楽しいと思うけど、その台を知らない人もいる。そんな人が「めっちゃ楽しそう。知らないけど打ってみよう」って思ってもらえたら……それがボクのいちばん根っこにあることです。
――花満開のノーマルリーチ1コマハズレでてつさんと盛り上がる……あれは本当に楽しそうでした。実際に演者さんの熱って伝わりますよね!
ヨースケ そうそう、「えいえいえい行け、グワーはずれた!」って、オッサンふたりが30分間ハシャギ続けるだけなんですけどね(笑)。