初の全国流通シングル『SENSITIVE』が、オリコンウィークリーチャートで初登場7位をマークする(Billboardでも8位にチャートイン)、という堂々たる記録を残したアメフラっシ。いよいよスタートする東名阪ツアーにさらなる勢いがついた。ソロインタビューのラストに登場するのは愛来。出演したUHA味覚糖『特濃ミルク8.2』のCMが10月からオンエアされ、さらに露出と注目度がアップしている彼女だったが、ここに至るまでは茨の道のりを歩んできた……。

未来への不安をメンバーが救ってくれた

「2021年は本当にしんどい1年でしたねぇ……」そう言って愛来は天を仰いだ。

じつは今年の序盤、彼女は気持ちと体がうまい具合に追いついていかず、かなり苦しい日々を送っていた。ズバリ言ってしまえば、アメフラっシにとって大きなターニングポイントとなる初のZepp単独ライブの直前、である。

「今まで自分は弱い人間じゃない、と勝手に思いこんでいたので、あっ、私ってこんなに弱いんだって。それで余計に沈んでしまって。なんて言うのかな、自分が本当にやりたいことが、なんだかわからなくなっちゃってたんですよね。

そんな気持ちでファンの皆さんの前に立つのは、うしろめたい気持ちもあったんですよ。特にアメフラっシにとって、今までで一番大きな会場になるわけで、大事なライブじゃないですか? だから、メンバーには『ステージに立ちたくない』と伝えました。

これまでだったら、メンバーも『いいよ』『わかったよ』って言ってくれてたんですけど、このときばかりはメンバーのほうから『やろうよ!』って。『やってみなくちゃわからないじゃん!』って私を引っ張ってくれたんです。私の気持ちをメンバーが変えてくれた。

実際にステージに立ったら、私、歌もダンスも大好きだからやっぱり楽しかったし、あの日ステージから見たZeppの光景には「やっぱりやってよかった!」って思わされました。そして、4人じゃないと続けていけないなって。それから前向きに考えられるようになりました」

▲苦しかった時期のことも隠すことなく語ってくれた

コロナ禍で誰もが少なからず抱いた未来への不安。この時期、勝負をかけていたアイドルにとっては、目の前でチャンスが消えていき、次のチャンスがいつ巡ってくるのかわからない、というコロナ禍での活動は、確かにヘヴィーすぎる日々だった。

だが、愛来はメンバーが差し伸べてくれた手によって救われた。だからこそ、新型コロナウイルス感染でメンバーが休んだときに、その存在の大きさをしみじみと噛みしめていた。