プライベートも自身のパフォーマンスに活かしていく
練習漬けの毎日を送るジェイクだが、リラックスタイムには何をしているのだろうか?
「趣味で音読をやっているんです。自分の好きな小説だったり、自分の好きなキャラクターの台詞だけ音読したりしています。で、その言葉や言い回しがいいなと思ったら、そのままリング上で使うんですよ。だから、僕の言い方ってすごく独特だと思いますよ、間の取り方にしても。将来的に声のお仕事もできればなというのもあって、映画にしてもアニメにしてもラジオにしても、見るように聴くようにしていて。そうしたら、それがプロレスのマイクで“ああ、これ使えるな”っていう」
「それがリラックスタイムではあるんですけど、常に仕事のことを考えちゃいますね」と笑うジェイク。NOAHの選手とは異質な独特の間合いのあるファイト、そして喋りのセンスは、NOAHのファンにも受け入れられ、もはや外敵ではなく、文字通り舵取りの風格が漂う。
プロレスをいろんな視点で見てほしい
「ビックリしてるんですよね。“俺でいいの?”みたいな(笑)。僕はよくわからないんですけど、いろんな視野から見てほしいなと。いろんな視野で、いろんなことを想像して、妄想して……。全日本のレフェリーの和田京平さんの“プロレスを見た帰り道に『あれはどうなるんだろう?』『あれ、すごかったよな』って語り合うのが面白いんだよ”という言葉を憶えてるんですよね。ワンクリックで答えを知ることができる今の世の中で、プロレスは考えることを提供できるよなって。
だから、もっともっといろんな想像を膨らまして、いろんな視野でプロレスを、このジェイク・リーを見てほしいなと思いますね」と、ジェイクはファンに訴えかける。そしてN-1に向けて最後にこう語った。
「僕はいろんなヤツとレスリングがしたいなと思って全日本を飛び出して、後に引けない状況を自分で作って、一歩前に踏み出して、自分で望んでいるものができるようになった。けど、まだ全部がかなえられているかというとそうではなくて。そんな僕に対してN-1は、とてもとてもチャンスを与えてくれる舞台。
なんでかと言うと、1対1の場をこれだけ設けてくれるんだから。なので、ものすごく僕は楽しみ……と言うよりは、味わいたいという感覚です。見に来てくれるお客様には料金以上のものを提供します。クオリティは保証します」
(取材:小佐野景浩)
〇灼熱の夏休み!『N-1 VICTORY 2023』