リアルで活動しているガールズグループのメンバーが、実名で架空のアイドルを演じる新しい形のプロジェクト“IDOLS”。第一章「IDOLS アイドルズ ~恋のセンターポジション~」、第二章「WHO IS T?」では、これまでになかった前衛的な試みで多くの反響を呼んだ。
プロジェクトの第3弾となる今回は、運上弘菜(HKT48)、山口綺羅(Girls2)、石田千穂(STU48)、中村舞(STU48)の4人が参加し、リアルとファンタジーが融合した新しい試みが展開されていく。まず、そのひとつとして2023年8月25日~26日にかけて品川インターシティホールにて舞台が開催。第一部では演劇、第二部ではパフォーマンスに挑戦する。
今回は過去2作品に出演してきた運上と山口、今回から初参加となった中村の3人にインタビュー。“IDOLS”というプロジェクトに対しての思い、演じるキャラクター、舞台の見どころなどたっぷり語ってもらった。(STU48石田千穂はスケジュールの都合で不参加)
IDOLSは刺激をもらえるプロジェクト
――運上さんと山口さんはIDOLSへの参加は3度目となりますが、このプロジェクトはお二人にとってどのような経験になっていますか?
運上 私はHKT48に所属しているのですが、最近は48グループが一緒にお仕事することはなかったですし、LDHの事務所に所属しているメンバーとも一緒にお仕事ができるというのは想像していなかったので、とてもうれしいです。勉強にもなるし、刺激をたくさんもらえる、ありがたいプロジェクトだなと思います。
山口 普段は同じ事務所の方とお仕事することはあるんですけど、アイドルの皆さんとお仕事をする機会が全くなかったので新鮮です。アイドルってこういうことをしてるんだ、という新たな一面に気づかされたりもするので、自分の視野を広げられるプロジェクトだなと思います。
――第一章、第二章と異なるテーマを演じられてきましたが、運上さんと山口さんはIDOLSを経て成長や手応えは感じていますか?
運上 私は演技を全くしたことがなくて、このプロジェクトで初挑戦だったので勉強になりましたし、ステージに立つときの心構えや考え方が変わりました。それこそ、綺羅ちゃんと一緒にお仕事をさせていただいて、ポーズひとつとっても学ぶことが多いので、今までにない刺激を受けていますね。
山口 やっぱり、一番は演技力の成長が大きいですね。もともと演技には興味があったんですけど、なかなかドラマとかに出る機会に恵まれなかったので、IDOLSで演技をしていくなかで目線の使い方や眼力などを、どう表現したらいいのかを学びました。なっぴさんも全然演技したことないって言ってましたけど、初めて演技を見たときにめちゃくちゃうまくてビックリして……。
運上 そんなことないよ…(笑)!
山口 なっぴさんから学ばせていただくことも多かったですね。
――中村さんは今回が初めての出演となりましたが、IDOLSのことは知っていましたか?
中村 今回お話をいただいてから初めて知ったのですが、自分という役を自分で演じるのはすごく不思議だと思いましたし、見ていくうちに引きこまれるものがあって。私は演技をあまりやったことがないので、自分にできるのだろうかという不安が大きかったですね。
――今回は第一部が演劇パート、第二部がパフォーマンスパート、これまでとは異なるステージが展開されますが、ストーリーも4人組のアイドルグループ『IDOLS』のオフ会に集まった4人の現役アイドルのなかにアンチがいる、という衝撃的な内容になっていますね。
中村 第一章、第二章と拝見させていただいて、全く別物だなと感じています。今回は80年代アイドルと現代の自分を演じるので、2つの違った役が見られるのかなと思いますし、80年代の曲を歌うパートもあるので、エモい気持ちになる方もたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思います。
運上 今回は1人2役するんですよ。現代の自分自身の役と80年代の役があるので、不安も少しありますけど、私は個人的に80年代のアイドルが大好きなので、すごくうれしいです。あとは、舞台では新たに歌唱シーンやパフォーマンスを披露するので、普段のライブとは違った形で楽しめるんじゃないかなと思いますし、80年代ということで幅広い方に楽しんでもらえるようにもなるし、現代版にもアレンジされてたりするので、いろんな方に楽しんでもらえる舞台になったらいいなと思います。
山口 お二人が全部お話ししてくれたと思うのですが、80年代がキーワードになっているということで、普段見られない私たちが見れるのかなと思います。あとはパフォーマンスと演技の2本立てになっていて、演技は謎解きをしてるような気分にもなれると思うので、見てる皆さんも一緒に楽しんでいただけたらなと思います。
――運上さんと山口さんは、これまでも実名役でやられていましたけど、実名で演じると他の誰かを演じるというのはまた違う感覚があったりするのでしょうか?
運上 自分自身を演じるって、どこまで素でやったらいいのかなとか、声の喋り方も普段から私は一定のトーンだねと言われるので、どう喋ったら演技になって、どう喋ったら自分を出せるんだろうという部分は少し難しかったですね。
山口 自分を自分で演じるって、なかなかないことだと思うんですけど、私はすごくやりやすいなと感じています。そもそも元がテンションも高くて明るい性格なので、素のままで演じられるというのは楽しいですね。