町田VS神戸の上位決戦!
2024年3月31日。FC町田ゼルビアが4月13日のヴィッセル神戸戦に向けた動画を出しました。
「ロングスローしかないの?」「時間稼ぎは当たり前」「プレーが荒すぎる」「高校とプロのレベルは違う」「アンチフットボールだ」
『これだけ言われたら、勲章だ。』
SNSで他チームのサポーターに、そのスタイルを叩かれたことを気にも留めない、Jリーグの歴史でも類を見ない煽り文句でした。
「塗り替えろ。Jの常識を。」
— FC町田ゼルビア (@FcMachidaZelvia) March 31, 2024
4/13(土) 国立競技場開催#ヴィッセル神戸 戦に向けた動画を公開しました。
ぜひご覧ください。
▼試合情報はこちらhttps://t.co/rE2Y3sRePu#塗り替えろ町田国立#MakeaNewHistory#FC町田ゼルビア #zelvia #0413神戸 pic.twitter.com/GKmbN9OZEU
なんて痺れるのでしょう。これだけ言われるのは、それだけイヤがられているから。町田が強いから言われているのです。JFLからのし上がった叩き上げ、J1初参戦でこれだけ嫌われたこと、誇っていいと思います。
J1のトップクラスのチームと比べれば、選手の実績も経験値も劣るチームが、黒田剛監督の言葉を借りれば『サッカーという不確定要素が多いスポーツで、確定要素を増やしていく』を丁寧に抜け目なくやって、勝つ確率を少しずつ増やしていく。
これはトーナメント戦の決勝のようなワンマッチならまだしも、シーズン通してやり続け、そして勝ち続けるのはこのうえなく難しいことです。
昨シーズン、それをJ2の舞台でやり続け、掴み取ったJ1の舞台でも結果を残している。驚異的なことです。
僕を含めサッカーを競技としてやってきた人はみんな、「負けたら終わり」という環境で戦うなかで、格上相手にそういう戦い方をしてきたことがあると思います。町田の徹底と相手がイヤがることの引き出しの多さには、リスペクトしかありません。
もちろん、自分たちより技術がないチームのそういうサッカーに飲み込まれて
「負けるってことは、俺たちはそれに屈する程度のテクニックしかなかったんだ」
と悔し涙を流したこともあります。
ラフプレーに関しても、町田の選手の反則に「相手を怪我させる」という意図を感じたことがないので、個人的には嫌悪感はありません。
久保建英選手に対する、カディスのアルカラス選手とはワケが違います。なぜかアルカラスは被害者面してるし。
サンフレッチェ広島戦で多くのカードが出たのも、町田サポーターの方々に話を聞くと
「広島が今まで対戦したなかで抜きん出て強くて、全部ファウルになってしまった」
という印象で、僕と認識は一緒でした。
球際を躊躇せず強くいかないと、格上には勝てない。でも、相手が上手すぎると、ボールを触れると思った場面で相手が半歩前にいるんですよ。そして、最後の最後にはギリギリでもチャレンジしないといけない場面がくるんです。
僕も練習試合だからレッドカードは出なかったものの、監督に危険すぎると激怒されたプレーをしてしまったことがあります。
DFラインが完全に突破され、相手がGKと1対1のシュートモーションに。右足を振り上げた瞬間、「振り上げた右足の下からスライディングしたら、相手が振り抜く前にボールだけ突けるんじゃないか」と頭をよぎったのです。
迷っている時間はなかった。結果、相手の踵を思いっきり蹴ってしまい、PKの判定。幸い怪我はなかったけど、「二度とそんなことするな!」と叱責され、悪意はなかったけれど、すごく反省して謝罪した記憶があります。
僕のはやりすぎ危険行為ですが、勝ち負けに人生がかかっている選手ならば、似たような場面で悪意なくファウルになってしまうこともあるでしょう。