「みんなと同じじゃ面白くないだろ!」

これは、小学校6年生のときのこと。2002日韓W杯期間中にクロアチアのユニフォームを購入してきた「タカオカコーチ」という人がいました。

僕が

「なんでブラジルとかポルトガル、イングランドじゃないんですか!?」

と尋ねると、コーチは

「みんなと同じじゃ面白くないだろ!」

との返答が。小学生の僕には理解できませんでしたが、今や僕も立派なタカオカ派です。

▲2002年のブラジル代表のセカンドユニフォーム 写真:本人提供

強いチームより、渋いチーム。好きなチームより、好きなデザインのユニフォーム。気づけば、ユニフォームを買うなら遊び心のあるサードユニフォームがいいとさえ思うようになりました。

おかげさまで絶賛貧乏中の僕の家には、中学・高校でハマったチェコ代表にクロアチアのアウェー、サントス(ブラジル)、アトレティコ・マドリード(スペイン)のサードなどなど、おそらく50枚以上のユニフォームが揃っています。

今、オシャレ界隈ではサッカーのユニフォームを私服に合わせるのがトレンドらしいですね。ウチにあるなかで一番渋く古着に合いそうなのは、2000年代の『大宮東高校』のイナズマユニフォームでした。(30年ほど昔、稲妻軍団として全国的に有名になった特注の稲妻柄です。大学時代は周りで賛否両論ありましたが僕は好きでした)

▲大宮東高校のユニフォーム 写真:本人提供

そんなユニフォーム大好きの僕に、少し気になるニュースが入ってきました。

『ドイツ代表、2027年からユニフォームサプライヤーがナイキに』

ドイツ代表といえば、皇帝・ベッケンバウアーがプレーヤーだった西ドイツ時代から、3本線のアディダスのユニフォームというのが伝統です。

これにはドイツ国内でも賛否両論あるようで、「国産企業であるアディダスよりアメリカ企業のナイキを取るのか」という声もありました。

今、サッカー界のユニフォームサプライヤーは、ナイキとアディダスの二大企業、さらにプーマという勢力図になっています。もちろん、お金の問題などもあるので、当然の流れではあります。

ただ、ユニフォーム好きの僕としては、クラブチームはまだしも、代表チームのユニフォームをその国のスポーツメーカーが担当していたときのほうが、それぞれの個性があって国際大会が楽しかった、と個人的に思うのです。

ドイツがナイキになると、強豪国で国産企業がサプライヤーを務めている国って、いよいよナイキのアメリカとヒュンメルのデンマーク、マラトンのエクアドルくらいになっちゃうのではないでしょうか。

そう。だから、デンマークとエクアドルのユニフォームめっちゃ好きです。独自なのもそうだし、どちらもデザインもかっこいいんですよ。

▲めちゃくちゃかっこいいマラトンのエクアドルユニフォーム 写真:本人提供

僕がW杯を見るようになった2002年は、イングランドはアンブロ、イタリアといえばピチピチのkappa。どちらも今はどうとかではなく、めちゃくちゃかっこよかった。

ちなみに、イタリアは98年のW杯はナイキなので、伝統的にkappaというわけではないのですが、自分がサッカーを見始めた年がどうしてもスタンダードになってしまいますね。スペインのアディダスとかブラジルのナイキはかっこよくて気にならないですもん。あ、でもレアル・マドリードがケルメだったときのユニフォームは好きです。

やっぱり、代表という国を背負って戦う大会は、サポートする企業が自国メーカーだと、言葉で表現するのは難しいけど、なんていうか、一個、気持ちがノるんですよ。

日本代表も長年、アディダスで毎回かっこいいですけど、昔のアシックスも好きでしたし。