モーニング娘。を卒業後、初となる写真集『 Lively 』 を発売した工藤遥。ソロ写真集5作目となる今回の舞台は、目下女性たちの間で人気急上昇中の国・べトナム。インスタ映えすることで話題の場所も多い都市、ホイアン・ダナンにて撮影された今作は、自然体で抜け感のある大人っぽさと昔から変わらない元気いっぱいの無邪気な姿、その両面が見られる1冊。過去の写真集よりボリューム増の全160ページで、彼女自身のこれまでとこれからを語ったロングインタビューも収録。見ごたえたっぷり、メモリアルな写真集に仕上がった。

今回の『NewsCrunch』では、惜しくも選に漏れた写真を公開。インタビューと合わせて全3回の連載をお楽しみください。

人生設計として「二十歳までには卒業しよう」って

――今回の写真集は二十歳という年齢だったり、“モーニング娘。卒業後初”や、“ハロプロエッグ加入から10周年”といったアニバーサリー的な区切りのタイミングでもありますよね。

工藤 そうなんです。信じられないですよね、私が二十歳なんて。自分でもビックリ(笑)。芸能界に入ったのが早かったのもあって、末っ子の時間が長かったんですよね。その分、10代の学生というブランドにすごく助けられていて。なので10代ではなくなってしまう怖さがすごくあったんです。「二十歳までに~」とか、「10代のうちに~」っていう意識がすごく強くて。漠然と二十歳がゴールみたいな感覚でとらえていました。

――だからこそ、モーニング娘。の卒業を決めたのも早かったんですね。そういう人生設計みたいなのは前から持ってたんですか?

工藤 もちろん最初の頃からではないですが、途中から漠然と「二十歳までには卒業しよう」というのは考えてました。女優さんになってお芝居もしてみたいって思ったときに、早い方がいいっていう感覚が私の中にはあって。正直、実際に卒業を意識したタイミングは「今だな」っていう感じでふと降りてきた感じだったんですが、ざっくりとした人生設計はありましたね。

――卒業後すぐに『ルパパト』で特撮ヒロインとしての出演が決まって。すごく順調な滑り出しでしたよね。

工藤 特撮の撮影というのは1年間スケジュールが決まっていて、先が見えている状態。なので、アイドル時代と仕事内容は全然違いますが、基本的な生活リズムっていうのは卒業後も大きく変わらなかったんです。むしろ、ドラマが終わったタイミングの19歳から20歳の1年間の方がドキドキでしたね。

――『ルパパト』が終わる頃にはまた色々考えることも多かったんでしょうか。

工藤 考えました。二十歳へのカウントダウンが刻一刻と迫ってる中で、自分の中でのゴールが見えなさ過ぎて。どういうスタンスでいればいいのかなと悩んだ1年でした。

――かなり葛藤していたんですね。

工藤 そう思いながらも、自分ができることって限られてるじゃないですか。なるべく外に出るようにしなきゃと思って、人と遊んだり出かけていったりっていう時間を積極的にとるようにしてました。元々の性格的には、そういう時間はなくても全然生きていけるタイプなんですけど。

――あえて、外との交流の時間を作った、と。

工藤 人と「久しぶり!」ってなるのが苦手なんですよ。仲良かったのにちょっと期間が空くだけで振り出しに戻るあの感じが何ともイヤで。でもこの1年はとにかく満遍なく人と会話しようと意識してなるべく外に出てました。

結果、いろんな人がいて面白いなって。自分がどうなるかわからないくらい大きな夢を持ってやってきた人間なので、同じように大きい夢を持っている人とは話も合うんです。でも一方で、とりあえず大学行ってとりあえず就職してっていう人もいて。昔はそういう人と喋っても自分にとってプラスにはならないなって思っちゃうところがあったんですけど、そういうのはやめよう、こういう人もいるんだなってポジティブに捉えて話を聞けるようになって。そうしたらそういう人生も面白いなって思えるようになったんですよね。

●次回(4月20日配信)は、モーニング娘。卒業後のお話に続きます!