もしかして…平安ブームが来てる?

そう思わずにはいられないのは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校措置で、行き場を失った給食用牛乳を廃棄するのは勿体無いと、消費を推奨する流れでSNSでも話題となった食べ物「蘇(そ)」。これは1000年以上も昔、平安時代でも作られていた乳製品で“古代のチーズ”とも言われています。

誰でも簡単に作れるが、かなり根気が必要な「蘇(そ)」 イメージ:PIXTA

SNSでは「蘇」を作って写真を掲載する人が続々と……。次に来るのは「タピる」ならぬ「蘇る」なのでは? そして、追い打ちをかけるように「おっ!もうこれは平安ブーム来たね」と(個人的に)確信したドラマもスタートしました。

〇NHKよるドラ​『いいね!光源氏くん』

 

現代に迷い込んでしまった平安貴族・光源氏(千葉雄大)を、ヒモ同然に住まわせることになったOL・藤原沙織(伊藤沙莉)とのラブコメディ。ドラマを見て光源氏が気になった方は原著となる『源氏物語』を読んで、さらに平安時代にどっぷりと……。

『源氏物語』の作者である紫式部と並んで、平安時代の二大女流作家と言われているのが『枕草子』で有名な清少納言。「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく…」の一文は、学生時代の教科書で誰しも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

清少納言のイメージは、後世に名を残したミステリアスな女流作家? 歌人としての聡明な感じ? でしょうか。最近では人気スマートフォンゲーム『Fate/GrandOrder』の新サーヴァントとして登場し、キャラクターとしての人気も高くなっているようです。

もし清少納言がツンデレなキャラだったら…

そんな平安時代が注目されている今だからこそ、読んで欲しいのが『暴れん坊少納言』(小社刊)です。『蜘蛛ですが、なにか?』(KADOKAWA)のコミカライズを手掛ける、かかし朝浩先生が描いた、型破りで破天荒、いたずら好きでツンデレとギャップてんこ盛りの清少納言が、平安の世を舞台に大暴れしている漫画(全7巻)です。

時代はAD.994、平安京。親の言いつけで、清原諾子(きよはらなぎこ)〔=清少納言〕とお見合いをすることになった橘則光(たちばなのりみつ)。

暴れん坊少納言/かかし朝浩

貴族の娘とは思えない、ハチャメチャな暴れっぷりを示す諾子(清少納言)。

暴れん坊少納言/かかし朝浩

始終、振り回される橘則光だが…。

暴れん坊少納言/かかし朝浩

二人の今後も気になりますが、この作品が名作として人気を集めているのはラブコメだけではなく、ストーリーに出てくる和歌に由来・読み人・解説なども書かれていて、歴史や古典の授業が苦手だった人にもおすすめだから! なのです。

「清少納言没後約1000年」とのことで、丸善お茶の水店では『清少納言と申します』(講談社)と共に「新旧清少納言漫画 読み比べフェア」が展開されていたりと、これはもう平安ブームというよりは清少納言ブーム?

 

かかし朝浩がオリジナリティー溢れる解釈で描く『暴れん坊少納言』は、下記リンク先でも1~3話が公開中なので、この機会に是非読んで見てはいかがでしょうか。

 

また下記アプリでも展開中なので、続きが気になった方はこちらでも読めます!

■LINEマンガ

■ピッコマ

■マンガKING

■マンガドア

■チケコミ

■タチヨミ