永尾まりやの6冊目となる写真集『まりやぎツーリズム』が7月17日に発売となった。“外国人から見た素晴らしく素敵な日本を再発見する”というテーマのこの写真集は、東京近郊の様々な場所を舞台に、永尾まりやが永尾まりやらしく自由に舞った意欲作に仕上がっている。
前作『ヤバイ!まりや。』では企画段階から打ち合わせに参加し写真集を作り上げた、プロデューサーとしての顔も持つ彼女に、今作のテーマができあがった経緯から、撮影秘話、そして今後の目標まで多岐にわたって聞いた。

写真集の企画は常に考えています
――2022年に発売された『ヤバイ!まりや。』は企画段階から打ち合わせに参加された、かなり攻めた写真集だったな、と思うのですが、今回の『まりやぎツーリズム』は更に攻めた写真集に仕上がっていて、とても素晴らしかったです。
永尾:本当ですか!? 良かった~。
――“外国人から見た素晴らしく素敵な日本を再発見する”というテーマで撮影されたという『まりやぎツーリズム』。このテーマにたどり着いた経緯を教えていただけますか?
永尾:数年前から街中を歩いていると、外国人観光客の方が多いなと感じていて、これが写真集の企画にならないかな、と思ってたんです。
――たしかに、日本に訪れる観光客の方はここ数年急増していますが、そこを写真集の企画にしてしまう、というのが凄いですね。
永尾:写真集の企画は、写真集のお話をいただいてないときでも、常に考えていますね。私は、外国の方が日本にいらっしゃる事にポジティブな印象を持っているんです。というのも、私自身、国内のいろいろな場所にお仕事に行くのですが、日本人の方も来ないような穴場スポットにも、ここ数年は観光客の方がいらっしゃって、ということは、それだけ日本が外国の方から注目されているということですよね。それがとても嬉しいんです。私も、グラビアを通して、日本の良さをグラビアでアピールできたら、と思って今回の撮影に望みました。
――表紙も目を引く、インパクトの強い仕上がりになってます。
永尾:いくつか表紙の候補はあったんですが、中でもシャワーヘッドを持ったこのカットは私とスタッフも含めて“これが良い!”となったものですね。逆にタイトルの『まりやぎツーリズム』はワニブックスさんに決めていただきました。色々考えたんですけど、全然思いつかなくて(笑)、編集の佐田さんが持ってきた候補の中で『まりやぎツーリズム』は、「まりやぎ」というAKB時代の私の愛称も入ってますし、見てすぐ写真集のテーマも分かるので「これがいいです!」とお伝えしました。
――渋谷のスクランブル交差点、昔ながらの銭湯、ホストクラブ、秋葉原のゲームセンターとネオン街、例のプール、ラブホテル、東京タワーなどなど、『まりやぎツーリズム』では多種多様な場所で撮影されていますが、特に印象に残った場所はありますか?
永尾:ひとつひとつの場所がこだわりの場所なんですけど、秋葉原のゲームセンターとネオン街は盲点だったというか、これまでグラビアで撮影した経験がなかったんです。AKB48に所属していたのに、THE 秋葉原な場所で撮影したことがなかったので、印象深いですね。あとは、東京タワーのフォトスポットで撮影したカットも印象的です。観光客の方がたくさん並んでいる中、日本人は私たちだけだったのですが、きちんと順番を待って撮影しました(笑)。
――たしかに、凄く今の時代のリアルがグラビアを通して感じられるな、と思いました。
永尾:リアルでいうと、スクランブル交差点で撮影させていただいたカットも印象深いですね。観光客の方々がセルフィーなど様々な方法で撮影している中に混じって、私たちも撮影したんですが、今の時代を感じられるのはもちろん、何十年後に見返したらまた趣深いカットになってるんじゃないかな、と思います。
――スクランブル交差点での表情も素敵ですよね。一瞬を切り取った、喜怒哀楽どの勘定にも属さない、凄く素敵な表情のように感じました。
永尾:そうですか!? 実はこの撮影は撮ること自体が結構大変で、表情まで強く意識する余裕があまりなくて、あとから見返して、“こんな表情だったんだ”とか“こんな大勢の人に囲まれてたんだ!”って気づくような感じでした(笑)。
――衣装のひとつひとつにもこだわりが見えます。
永尾:ありがとうございます! 今日着ているこの衣装の色違いも着させていただいているんですけど、海外の観光客の方が日本に来ているイメージで、ちょうどいいアンバランスさと可愛さが同居していて、特にお気に入りの衣装です。

私、向いているかも! と思ったプロデュース業
――今回の撮影に向けて意識しておこなったことはありますか?
永尾:体重を絞りました。まず撮影が始まる前にも、体を絞ってのぞんだのですが、1回目の撮影から2回目の撮影が少し空いていて、1回目の写真のあがりを見て、追加で絞ったんです。奇抜な衣装を着るなら、もう少し絞ったほうが見栄えが良くなるなと思ったからなのですが、実際にやってみて良かったなと思います。
――先程も、写真集の企画は常に考えているとおっしゃったり、「グラビアを撮っていただくようになって10年以上経過している」というコメントからも、「グラビア」は永尾さんにとって大きなものだと思います。永尾さんはグラビアをどう捉えておられますか?
永尾:グラビアは、自分が被写体として撮られるのも、自分が読者となって見るのもどちらも好きですね。男性のファンも女性のファンもありがたい事にいらっしゃって、グラビアの見せ方も男性向け、女性向けで変わってくると思うんですが、例えば服を着ていないカットであったとしても、オシャレに見せたいって気持ちはあります。
――たしかに、今回の写真集もそうですが、永尾さんのグラビアは色気と造形としての美しさが共存していますよね。
永尾:ありがとうございます。体のラインひとつとっても、美しく、オシャレになるように意識しています。
――最後に、今後の目標をお聞かせいただけますか?
永尾:これまでは自分の見せ方を意識することが多かったのですが、ここ数年で、アイドルのプロデュースをはじめて(アイドルグループ「かぷ♡ちゅーる」)、それがすごく楽しくて「私、プロデューサーに向いているかも!」と思いました。
もちろん、楽しいから、という独りよがりな気持ちだけじゃなく、ちゃんと仕事としてプロデュースを頑張りたい、みんなの夢を叶えてあげたいという気持ちが強くて、その夢を叶えてあげるための土台作りを頑張りたいですね。
――永尾さん、プライベートでも相談とかよくされたりするタイプですか?
永尾:たしかに! 昔からよく、友達や後輩からの相談を受けてました。もともと向いていたのかもしれない(笑)。相談されたときも、ダメ出しとかするんじゃなくて、その人が持ってる良さを見つけてあげるのが好きですね。そのほうが、長い目で見たとき、いい方向に向かう事が多い気がしていて。
――本当にプロデュースは適役だったんですね!
永尾:そうですね! あとはそのプロデュースの延長線上にあることなんですけど、カメラを学びたいなと思ってます。もともと、風景などを撮るのは好きだったんですが、プロデュースを始めて、みんなのライブパフォーマンスを見るうちに、煌めいている瞬間を私が収めたいなと思うようになったんです。というのも、本当につい最近本格的に始動して、先週カメラを買ったばかりなんですけど(笑)。ゆくゆくは私がカメラマンを務めるグラビアをできたらいいなと思っています。
永尾まりや写真集『まりやぎツーリズム』発売記念イベント
開催日:2025年7月21日(月・祝)13:00 ~
会 場:HMV&BOOKS SHIBUYA 6Fイベントスペース
URL:https://www.hmv.co.jp/store/event/53207/
2009年に『AKB48 第六回研究生(9期生)オーディション』に合格、AKB48メンバーとしての活動をスタート。2016年3月のAKB48卒業後は、女優・モデルとして幅広く活動を展開。昨年2024年には自身がプロデュースした女性アイドルグループ「かぷ♡ちゅーる」がデビューを果たした。