老舗が並ぶ麻布十番商店街を散策

東京タワーから少し足を延ばし、続いて向かった先は麻布十番の麻布十番商店街。このエリアは、もともと麻布山善福寺の門前町として、江戸時代から栄えていたそう。300年以上の歴史を持つだけに古くから続いている老舗も多く、下町風情が楽しめる街並みになっています。

道を歩いていると、たぬきの置物が並ぶ特徴的なお店を発見。こちらは商店街のなかでも名店として知られている、1928年(昭和3年)創業、宮内庁御用達の高級煎餅が味わえる「たぬき煎餅」。

煎餅との直接的な関連は不明ですが、この麻布十番の近くには江戸時代から続く「麻布狸穴町」という地名があり、町内には「狸穴坂」という名前の坂道が。さらに、東京都をホームタウンとするサッカーJ1リーグ・FC東京には“東京ドロンパ”という、タヌキをモチーフにしたマスコットキャラも存在するなど、東京とタヌキには浅からぬ縁があるのです。

 

「この付近には何度も来たことがあるはずなんですけど、商店街をちゃんと歩いたのは今回が初めて。おいしそうなお店がいっぱいあって楽しい!」

「私は普段、事前に“このお店に行こう”と決めてから出掛けることが多いです。逆に、歩きながら“あっ、このお店は雰囲気が良さそうだから入ってみよう”みたいなことって、なかなかないんですよ。でも、こうして商店街を歩いていると、気になったお店にふらりと入るのも楽しいなと思いました」

 

そんなまおすけがふらりと訪ねたのは「浪花家総本店」。1909年(明治42年)創業、110年以上の歴史を誇るたい焼きの老舗であり、メディアでは「たい焼き発祥の店」や「東京たい焼き御三家の一つ」といった肩書で紹介される人気店です。この日は平日でしたが、それでもたい焼きを買い求める人の列ができていました。まおすけもたい焼きを1匹パクリ。

 

麻布十番商店街の中にある広場「パティオ十番」には、少女の像「きみちゃん像」が建っています。童謡『赤い靴』のモデル「岩崎きみ」の最期を看取った孤児院が麻布にあったことにちなみ、彼女の心が安らかであることを祈って、こちらに建てられたそうです。

地元の人たちの憩いの場であり、イベントなども開催される「パティオ十番」でひと休み。ちなみにここ、ドラマやCMのロケ地としてもよく使われているんだとか。