ちょっとやるつもりがKOC決勝へ

――先ほどから高橋さんのキャラクターが謎です(笑)。たっぺいさんは高橋さんと同級生なんですよね。

たっぺい:(高橋とは)高校2年から大学まで一緒でした。僕は普通の学生だったんですけど、高橋がちょっと異常で……。僕が喋りかけたのも、高橋が誰とも喋ってなかったからなんですよ。周りに聞いたら「高1のときも誰とも喋らず、毎日学校に来てた」って聞いて。“変なヤツやな”と思って喋りかけたら、ほんまに変なヤツでした(笑)。

――高橋さんは中学時代、友達はいらっしゃったんですか?

高橋:中学の頃は友達がおったんですよ。1人の友達と同じ高校に行ったんですけど、そいつと同じクラスになれへんくて……。そのまま1年間、人見知りで誰とも喋らず、学校から帰ったらオカンにめっちゃ話しかけていました。オカンから「ちょっと喋りすぎや」って怒られていましたね。

――たっぺいさんと友達になって学生生活が変わったんですね。たっぺいさんが高橋さんをお笑いの道に誘ったそうですね?

たっぺい: 高橋は人とちょっと違うんですよ。こいつは堂々としていて動じないし、“なんかすごいんちゃうか”ってたびたび思わせてくれて、そこが面白くて僕はツボやったんです。

――誘われたとき、高橋さんはどう思ったんですか?

高橋:就職も別にしたくないなと思ってたんで、「ちょっとやる」ぐらいの気持ちでいましたね。“ずっとは続けんとこう”って思ってました。

――それがまさかKOC決勝に!

高橋:だから、すごくヤバいです。もうやめられないんで。

浦田:よし!

▲「KOC決勝まで行ったらやめられないでしょ」と高橋

『ハイスクールマンザイ』優勝して嫌なヤツが完成

――浦田さんは高校生お笑いNo.1を決める『ハイスクールマンザイ』で優勝されています。どんな学生だったんですか?

浦田:めちゃ嫌なヤツでしたね。中3ぐらいまではど真ん中の人気者の感じで、生徒会長もしていたんですけど、高校に入って、影から目立ってるヤツの悪口を言うのがカッコいいと思い始めて、陰(いん)に寄っていきましたね。

――そんな人は『ハイスクールマンザイ』に出ない印象ですけどね。

浦田:3年生くらいまで、クラスのヤツらの悪口を言って“一番オモロいのは俺や”と思ってたんですけど、さすがに自分でも“このままだとダサすぎるんちゃう?”と気づいて……。

“勝負せえへんわけちゃうわ!”という思いで、いつもいる5人のなかから、僕が一番面白いと思ってたヤツを誘って出たら優勝してもうて、「やっぱ俺オモロいやんけ!」とホンマに嫌なヤツが完成したって感じです。

――(笑)。たっぺいさんと高橋さんのコンビに浦田さんが加入したcacaoさん。結成の経緯を聞かせてください。

浦田:1年目の終わりぐらいに、NSC(吉本興業の養成所)でも話したことがなかった、たっぺいと初めて喋ったんですけど、その次の日ぐらいに誘われました。

――たっぺいさんは、なぜ浦田さんを誘ったのですか?

たっぺい:高橋と二人で1年間やっていたんですけど、良い結果が全然出なかったんです。わりと早めに同期が小さい結果を出していて“ヤバいな”と思っていた時期に、初めて浦田と喋って。

ネタも見たことあったんですけど、喋った瞬間に“コイツめっちゃオモロいな”と思って、すぐに一緒にやりたいと思いました。ただ、高橋がおるから、ポイ捨てするのも可哀想やったんで、三人でやろうかって感じです。

高橋:はぁ!? 

――(笑)。高橋さんは浦田さんが入ると聞いて、どう思われましたか?

高橋:僕は、ギリギリまで入るって聞いてなかったんですよ。普段通りネタ合わせ場所に行ったら、浦田がおって「今日からこいつ入るから」って。そこで初めて知りました。

浦田:あはははは! なっさけな(笑)!

高橋:僕もどんなヤツかは全然知らなかったんですけど、NSCでネタを見ていて面白いと思っていたし、ネタは好きやったんで、浦田が入ると聞いて「アツぅ~!」と思いましたね。それまでコンビのことは、たっぺいが全部決めていたし、こいつがいいんやったらええかって。