グラビアアイドル麻倉瑞季が、敬愛するVTuberと対談する企画、麻倉瑞季の「あしゃくの異空間」。今回はボーカリストにして狼男のアンジョーと、ラッパーにして吸血鬼のコーサカによるユニット「MonsterZ MATE」が登場。

以前からMonsterZ MATEのファンだったという麻倉が、対談相手にMonsterZ MATEの二人を指名した理由とは? そして、VTuberの業界でも意見が分かれるという「魂」の問題について聞いた。

▲(左から)コーサカ、麻倉瑞季、アンジョー 【麻倉瑞季の「あしゃくの異空間」第1回 -MonsterZ MATE(前編)-】

魂を公言した本当の理由

麻倉:聞きたいことがたくさんあるんですけど、自分の話からさせていただくと、小学生の頃からニコ動にハマっていて、歌い手界隈がずっと好きだったんです。お二人のことももちろん知ってて、はしやんさん……と言っちゃっていいんですか?

コーサカ:どうぞどうぞ。

麻倉:コーサカさんは「はしやん」として、アンジョーさんは「un:c」として知っていて、はしやんさんは“歌うまっ”、un:cさんは“イラストも書けるんだ、喋ったときのギャップがエグッ”と思ってました。

で、「肉チョモランマ」※1を見ていて、そこでun:cさんが「今VTuberとして活動してる」と仰っていて、初めてMonsterZ MATEを知ったんです。さっきもコーサカさんがさらっと「どうぞ」とおっしゃってましたが、「魂」※2を公言してますよね、それはどういう理由なんですか?

コーサカ:インタビューとかで喋ってる表側の理由と、マジの理由、どっちが聞きたいですか?

麻倉:えー! えっと、マジの理由、いや! どっちも聞きたい!

▲自分のメモ帳に質問案をびっしりと書いてきた麻倉

コーサカ:まず表側の理由は“中身は誰だ、魂は誰だ”みたいなネットのまとめが多くてキモかったんで、それに対するアンサーとしてやったのがひとつ。あと、差を作らない。 ちゃんと作ったら素との乖離に悩みそうだなって思ったんです。だから俺たちは、そこで齟齬を起こさないために公言する。それが雑誌のインタビューとかで言ってる整えた理由ですね。

麻倉:整えた理由なのに結構ぶっちゃけてもらってる、ありがたい……。じゃあ、マジの理由ってなんですか?

コーサカ:自分の作っているものです! って言いたいなって。

アンジョー:そうだね。

麻倉:最高、たしかにそうですよね。

コーサカ:クリエイターだったら全部等しく評価してもらって、実績にしたいじゃないですか。だから俺たちが、まずそういう姿勢を見せて、これでも成立すんじゃん、というのを見てほしかった。そこには反発もあるだろうけど、一生懸命やるだけだなって。

▲一生懸命やるだけ、とコーサカ

アンジョー:うん、そうだね。あと、“無理がないように”というのは、二人のなかで一貫しているかもしれない。僕らはもともと友達だから。仕事とはいえ、“なんか面白いことができたらいいよね”を大事にしているんです。

遊んでいるときのノリが出るといいよね”でやっているけど、そこで設定を組んで、ガチガチに固めた状態でやっても、それはもうノーフューチャーだなって。じゃあ自然にやろうよって、それこそ自然に決まったかな。

コーサカ:X(旧Twitter)も普通に明かしてやってたし。完全にキャラを演じきった存在でやる、やり取りは好きじゃないなって。てか、演じきった状態では、普段見せている遊びを見せられないな、というのが二人の共通認識。

アンジョー:僕たちは普段の会話で発生した、ごっこ遊びが面白いと思っている。だから、そこを大事にするためには、土台がフラットでなければいけないよねって話。

コーサカ:俺らがこのスタイルでやって、手段のひとつとしてメインストリームになったら、楽になる人も出てくるだろうから、“絶対に頑張りたいな”というのは、フワッと思ってたかな。

麻倉:フワッと(笑)。

コーサカ:そう、フワッと。熱語りするのダサいし。