お笑いコンビ・ロッチのコカドケンタロウ。さまざまなメディアで活躍している彼は、近年趣味のミシンでも注目を集めている。
ニュースクランチ編集部ではコカドに、ミシンがもたらした意外なつながりや、ミシンを始めた当時の思い、ミシンとお笑いの関係、今後の展望など、幅広く話を聞いた。
ラブレターズ塚本、篠原ともえとのつながり
趣味としてミシンを始めて3年が経とうとしているコカド。Instagramではミシンの発信を始めてから10万人以上もフォロワーが増えた。お笑い業界では、先日のキングオブコントでチャンピオンになったラブレターズの塚本直毅も大のミシン好きだ。
「僕が2022年1月からミシンをやり始めた数か月後に、塚本くんもはじめたみたいで。連絡先も知らんかったのに、“しずるの村上さんから電話番号を聞きまして、僕もミシンをはじめたので、お伝えしておかないと”ってわざわざ報告してくれて。“僕に許可を取らなくても、勝手にやったらええやん”と言ったんですけど(笑)、その心遣いが嬉しかったです。塚本くんは、僕とまたちょっと違ったアプローチで、色々な服を切り合わせるリメイクをしていてカッコいいなと思います」
また、レジェンドともいえる、ファッションデザイナーの篠原ともえともやり取りがあったそう。
「ミシンをはじめて、数か月経ったころ、篠原さんから“ミシンをやってるらしいね”って連絡が来たんです。それを受けて、僕は“ご報告が遅くなりましたが、ミシンをやらせてもらってます”と改めて丁寧に挨拶をしました(笑)。そんなやりとりがあったあと、篠原さんがパーソナリティを務めるラジオ番組に、僕が出ることになって、作った作品を持って行ったんです。
当時はまだ、ミシン歴1年目やったので、バックしか作ってなかったんです。でも、僕が作ったバックを丁寧に見て、“なるほどね。ここはロックミシンも使ってるんだ”みたいなコメントをいただいて。一通り見てもらった後、“はい! オッケー、合格!”と言ってもらいました、嬉しかったなあ。なので、一応篠原さんのOKをもらったぞ! という気持ちでミシンをやらせてもらってます(笑)」
さらに、意外な人物とも、ミシンでつながることがあったという。
「昨年、武田真治さんから“ミシンがやってみたいんだけど”って連絡がありました。“どんなのを買えば良いかわからない”とおっしゃったので、“じゃあ、一回うちに来て、実際に触ってみますか?”ということで、来てもらったことがありましたね。ミシンをはじめたことで、芸能界でも交友に広がりができて本当によかったです」
自分が好きなことから見つけ出した趣味
そもそも、コカドがミシンを始めたきっかけは、40歳からの趣味探しだった。夢中になれることを追い求め、ゴルフやギター、ベランピングなど、さまざまなことに取り組んだなかでも、ミシンに惹かれた理由はなんだったのか。
「ゴルフとかギターは、周りがすごく夢中になってやっていたから、“僕も夢中になれるかもしれないから、やってみよう”とチャレンジしたことなんです。ゴルフもギターも、たしかに楽しかったんですけど、僕にとって、心から夢中になれることではなかった。
“じゃあ、何をやったら夢中になれるんや”と思って、“誰かが夢中になっているからではなく、本当に僕が好きなことは何やろう?”と考えたんです。そこで候補として挙がってきたのが、洋服関係でした。昔から古着が好きでしたし、古着屋で働いていた時に楽しかった記憶もあって、その周辺にあるんじゃないか? と思ったんです」
思い返すと過去のものづくり経験は楽しい記憶として刻まれていた。
「ロケでろくろを回して、陶芸をした時もめちゃめちゃ楽しいなと思ったし、子供の頃はプラモデルを作ったり、段ボールや牛乳パックを使って、工作していたのも楽しかったんです。そう思うと、“あれ、ミシンも当てはまりそうだな?”って。最初は、ハマると思っていなかったんですけど、始めてみたら、求めていたことすべてが揃ったな、という感じがしました」