おはようございますこんにちはこんばんは、番組プロデューサーのTPこと高橋です。「TPコーポレーション東京X」という変な名前の会社の社長です。

社長になった理由はいくつかあるんですが、だいぶ上位に「怒られたくない」というのがあります。そりゃ、みんな怒られたくはないと思うんですが、とりわけ僕は「怒られ」への耐性がないです。怒られるのが本当に嫌です。

もし「怒られ予防接種」が開発されたら、自費診療でも打ちたいです。会社員時代、理不尽に怒られても「まぁ給料もらえるからいいか」と割り切れなかったです。なるべく怒られずに、自分のペースで生きていきたいから、社長をやってます。

とはいえ社長は社長で「誰も怒ってくれない」というプレッシャーもあるし、「怒られたら解決」の次元の話じゃない問題に立ち向かわないといけないので、それはそれで辛いです、ないものねだり。

また「怒られたくない」は、裏を返せば「褒められたい」ということです。褒められると人一倍頑張れます、単純な人間です。今回は、とりわけ僕を褒めてくれる大切な仲間を紹介します。

独立したてで実績のない僕を頼ってくれた2人

弊社が創業して、真っ先に仕事の連絡をくれたのが、音声配信アプリ「stand.fm」のサカイさんとカジちゃんという女性2人だった。今はstand.fm自体が吉本興業に買収された関係で、2人とも別の場所で働いているのだが、散り散りになった今なお、別の形で仕事をしたり、ごはんを食べに行ったり仲良くさせてもらっている。

サカイさんもカジちゃんも、独立したてで実績のない僕をなぜか頼ってくれて、とにかく2人とも、僕が出す案に対して「すごい!」「絶対おもしろい!」など社交辞令じゃない感じで褒めてくれて、本当に気分がよかった。しかもほぼ修正もなしで、企画が実現していくのも面白かった。

僕は僕で、そこまで全幅の信頼を寄せてくれるのであれば、なんとしてでも結果を出そうと一生懸命になることができた。この連載でも登場した番組『板橋ハウスのラジオディア』もそんな中で誕生した番組の1つだし、『かぶさんラジオ』『永田敬介の絶望ラジオ』など、弊社がずっと関わらせてもらっているコンテンツの多くは、サカイさんとカジちゃんと立ち上げたものだ。

独立したてで自信のないあの時期に、僕の意見に耳を傾けてくれて、いちいち褒めてくれて、現場に行くのがとても楽しみだった。今思い返すとあの2人のおかげで良い意味で「勘違い」した僕は、以降様々な仕事に立ち向かっていけたのかなと思う。

先日stand.fmで『さよならブクロフライ』という番組が配信された。これは、さらば青春の光・東ブクロさんとパンプキンポテトフライが出演していた番組の復活特番なのだが、パンプキンポテトフライが3月をもって解散してしまうために、最後に1回だけ配信しようということで企画された。

この番組もサカイさんとカジちゃんがプロデューサーで、僕は作家として入らせてもらっていたのだが、いったん終わった番組なので、よく考えたらスポンサーがついているわけでもなく、有料で公開するでもなく、プラスのお金が全く発生していない(と思われる)。

なのに、「最後に復活させたい」という愛情によって、配信が実現した。実際中身もかなり濃く、ブクロさんのほかでは見せない兄貴肌な一面に惚れ惚れしてしまった。愛情深い人たちが関わっているからこそ「復活」が実現したのだ。いい人たちが作るコンテンツの温度は心地良い。

余談だが、サカイさんとカジちゃんは、2人よりちょっと年下の弊社の桜井さんに「働く女性」としてたくさんアドバイスをしてくれる。「30過ぎてダメ男に引っかからないように今のうちに酷い恋愛をしといたほうがいい」など、僕では到底できないリアルすぎるアドバイスをしてくれるので大変助かっている。とはいえ、桜井さんに酷い恋愛はしてほしくないし、30過ぎてダメ男に引っかかってほしくもないから、どうしたらいいんだ。

弊社は「サカイさんとカジちゃんにお願いされた仕事は最優先で受ける」と決まっている。黎明期を支えてくれた2人には一生かけて恩返しをしていきたい。

「さよならブクロフライ」色んな人の愛が詰まってるのでぜひお聴きください!!

▲サカイさんとカジちゃんと桜井さんと。2人は写真映りを気にしている話をしていたので顔を隠しとくけどとても笑顔