10年後も、アイドルやりながらフクフェスをやってたい
――確かにあの曲はタイトル未定の曲でもおかしくないですね! 詞のテーマも曲調も。
福田:そこですごい手応えを感じて、“これは行ける!”ってことになって続いてる感じです。ただ続けてるうちに、STU48の特殊さというか、戦いづらさみたいな部分も感じるようになりましたね。
――それはどういう面で?
福田:東京だから毎回全員で出るわけには行かないので、私以外のメンバーは毎回変わるんですよ。お客さんからすると前回可愛い子見つけたけど今回いない、ということが起こるわけで、推しを作りづらいんですよね。あとタイトル未定さんやかすテラさんだと問題ないんですけど、それ以外のグループだと曲のジャンルが違いすぎて、置いてけぼりにしちゃってる雰囲気を感じることもありますね。
――ライブアイドルのお客さんは7割くらいが沸きたいお客ですからね。でもそういうお客に対しては、AKB48のヒット曲という強い武器もあるのでは?
福田:そうですね。個人的にはあまりそこに頼り過ぎたくないという気持ちがあるんですけど(笑)、『フライングゲット』とか『言い訳Maybe』とか本当に強いんですよね。うまく使わせてもらいつつ、STU48の色を出していきたい。逆にいろんなアイドルさんと共演させてもらって、改めてSTU48の曲の個性というか、独自の良さを実感しているので……。
フクフェスを始めてから来たお客さんが、新たに曲の魅力を掘り起こしてくれたりもするんですよ。『夢力』や『ペダルと車輪と来た道と』や『暗闇』が代表曲だと思ってたけど、『思い出せる恋をしよう』がめっちゃ反応良かったりとか。面白いです! あと別の問題として、さすがに毎月2、3組のグループを呼ばせて頂いてると、私の好きなアイドルさんのストックが無くなってきてて(笑)。
それこそ年始からアイドル甲子園(ライブアイドルの大規模対バン)とか見に行かせてもらって、頑張ってチェックしてます。本当に、自分が見て良いと思ったグループさんしか呼びたくない! 1番大事なのは“大人が決めてるんでしょ”感を出さないことなので! そこは信頼して欲しいです!!
――強いこだわりゆえの大変さが……(笑)。最近良いな〜と思ったグループとかありますか?
福田:いいグループさんいっぱいいますけど、パッと思いつくのが……。オケトーさん(THE ORCHESTRA TOKYO)。対バンで見ても一番見入っちゃう。平澤芽衣ちゃん推しです。あとはNANIMONOさん。
――オケトーはロック曲メインなので分かりますけど、NANIMONOは意外ですね! 一番今どき系というか。
福田:そうですね。自分でも珍しいなと思います(笑)。もともと『IDOL FILE』という雑誌に自分が出た時に、眠岸ぷりんちゃんが出てて、めっちゃ可愛いなと思ってフォローしてたらNANIMONOさんでデビューされて、広島でライブがあったので見に行ったら、すごいコンセプトもしっかりしてて、こだわりを感じて良いな〜と思ったんですよね。いつか共演したいです。STU48のお客さんとは合わないかもしれないけど(笑)!
――もはや現役アイドル兼イベンターくらいの立ち位置になってる気がするんですが、時間的にとか体力的にとか大変じゃないですか?
福田:いや全然。“大変でしょ?”って言われることも多いんですけど、自分がこんなことやらせて頂いてるのが有難いですし。STU48のメンバーも、私が勝手にやってるのにすごい協力してくれるし、アドバイスもくれるし、めっちゃ助かってます。本当にひたすら楽しくやってるので、大変だなって気持ちはないですね。
――もともと学生時代とか、文化祭とか積極的に仕切るタイプだったりとか?
福田:正にそうですね! 生徒会にも立候補して、文化祭でももいろクローバーZさんのコピーしてステージでダンスしつつ、オリジナルの劇の台本も書く、みたいな(笑)。だから今のこういう感じが、向いてるっていうか、自分に合ってるんだと思います!
――めちゃめちゃ納得行きました。典型的な自分から主体的に動きたいタイプで、水を得た魚状態なんですね……。さて、今後のフクフェスはどうなって行くのか? 話せる範囲で展望をお伺いできれば。
福田:それこそ、やついフェスのような形で渋谷で大規模なサーキットもやってみたいし、あとフクフェスの最終目標としては、やっぱりSTU48は瀬戸内7県を拠点として活動しているので、神戸で野外フェスの形でやりたいんですよね」
――ポートアイランドとかで!
福田:そうですそうです!! もう水もぶっかけちゃうようなお祭りな感じで。アイドルもバンドも呼んで。毎年の夏の定番みたいな、瀬戸内の名物的なフェスにできたら最高ですね!
――今福田さんは本当に、アイドル界でかつて誰もなってなかったような独自のポジションに到達してる気がするんですけど、ご本人的には今後どうなりたいとかってヴィジョンはありますか? 例えば10年後とか。
福田:そうですね〜。自分はもうこの3月で9年目になったので、本来ならそろそろ次のステップを考える時期なんだと思うんですけど、自分はアイドルになるのが人生の目標で、アイドル以外の夢が特にないんですよね。なんか10年後も、アイドルやりながらフクフェスやってたいな〜(笑)。
――素晴らしいですね。よく“アイドルって、輝くのは一瞬で儚いからいい”みたいな言葉も聞くんですけど、もうそうじゃないアイドル像があっても良いと思うんですよね。
福田:そう! 私、アイドルと普通のOLさんって変わらないと思ってるんですよ。アイドルに就職したと思ってるんで(笑)。この年齢だからやめるみたいな発想がないんですよね。福田朱里は儚くないです! アイドルに就職したからやれるところまでやる! 世の中のアイドルのあり方もどんどん変わっていくと思うので、その時代の変化に乗りながら、やりたいことをやって、どんどんおっきくして、ファンの皆さんを楽しませ続けられたらいいなって思います!


STU48 福田朱里主催によるフェス「フクフェスVol.4」の開催が決定。
2025年5月3日(土・祝)・5月4日(日・祝)【広島編 アイドルday】、2025年5月5日(月・祝)【広島編 バンドday】、2025年5月16日(金)【東京編】。詳細は公式HP(https://fukufes-vol4.studio.site/)へ。