新説:星が出てくる曲はイイ曲が多い!
――では続いて8位!
向井地:『青春と気づかないまま』。『マジすか学園2』のエンディング曲です。
――また渋いところを!
向井地:切ないですね、この曲は。聴いてて苦しくなる。それぞれのサビの最後の歌詞がすごい好きで。“あの頃にみんなで歌った メッセージソング/歌詞の意味が今さらわかった”“あの頃に何度も歌った 好きだった歌/今はなぜか歌詞が出て来ない”“階段をようやく上って 上まで来たけど/今の僕は歌を歌えない”。
なんか、大人になって失ったものもあって、今あの頃を振り返ったら青春だったんだなって。私は大人になってきてるからこそ、これが青春だってちゃんと思いながらAKB48を楽しんでるつもりだけど、もっと大人になったときにこの曲を聴いたら、もっと苦しくなっちゃうんだろうなって。それくらい好きな曲です!
――この曲、実際にパフォーマンスしたことはあるんですか?
向井地:メンバーの卒業公演で1回ありましたね。それ以外は歌ってないかもしれない。大人になってしまった方にこそ刺さる曲ですよね。この曲だけだとちょっと悲しい、切ない気持ちになっちゃうけど、いくつになっても青春したっていいじゃない! って曲もAKB48にはあるので(笑)!
――どっちも真理ですよね〜。では第7位!
向井地:『向日葵』ですね〜。『僕の太陽』公演の人気曲です! 名曲すぎる! あまりにも!! 落ち込んでる人に対して言葉で励ますんじゃなくて、向日葵の咲いてる風景を見せるって詞なんですけど、“君の中のひまわりは/どこに咲いているんだろう?/目指してた夢があるなら/ちゃんと思い出すことさ”“時に 雲に隠れても/あきらめることはないんだ/憧れのその陽差しは/いつか君まで届く”・・・あ、サビ全部読んじゃった(笑)!
――完全に浸ってましたね(笑)。
向井地:中でも一番好きな歌詞が“君の胸のその奥に/ひまわりは咲いているはず/目を閉じて 思い出して/いつか 撒いたその種”ってところ! 多分AKB48のどのメンバーも、夢を抱いてここに入ってきて、でもキラキラしてるだけじゃない部分も体験して、諦めかける時ってあると思うんですよ。この歌は種を撒いた、つまり最初に夢を抱いただけでも意味があるんだよ、大きなことなんだよって言ってくれてる気がして・・・。去年まで自分もこのユニットで歌ってたんですけど、歌うたびにいつも泣きそうになりますね。

――では第6位は?
向井地:『君と僕のポールスター』。去年のシングルの『恋 詰んじゃった』のカップリングで、この曲が今私の中で急上昇中(笑)! 18期19期の研究生の子たちの曲なんですよ。このメロディーの語るような、文字数の多い感じも好きで。“満天の星の中で/たった一つだけぶれてない/光は希望と呼ばれている”という歌詞があるので、この曲の中ではポールスター=北極星=希望、人生の道に迷った時は“希望”が僕たちを導いてくれる。っていう意味だと思うんですけど・・・。
でもこの曲は新しすぎて解釈がまだ進んでない(笑)! これから探求していきたいです。AKB48には星を人との関係性に見立てた曲が結構あって、どれもめっちゃいいんですよね。私たち15期生が最初に頂いた『君の瞳はプラネタリウム』もだし、あとこの前ゆうちゃん(村山彩希)の卒コンがあったんですけど、最後アンコールで『流れ星に何を願えばいいのだろう』と『君が教えてくれた』と『少女たちよ』を歌ったんですよ。その3曲は全部星がモチーフになってる曲で、ゆうちゃんの希望でそうなったんですよね。AKB48で星が出てくる曲はイイ曲が多い! その最新版として『君と僕のポールスター』も解釈を深めていきたいです!
――AKB48の未来を象徴するような曲がこの位置に来るのも、向井地さんの歌詞解釈のモチベーションが衰えないのも素晴らしい。では5位から先は後編で!
5位から1位まで発表する後編は6月17日(火)更新予定! その後は新公演について語る特別編も! 乞うご期待!!
1998年1月29日生まれ。子役としてドラマを中心に活躍後、2013年に15期メンバーとしてAKB48に加入。2019年よりAKB48の3代目総監督を務めた。1st写真集『胸騒ぎの正体』(小社刊)発売中。
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