前を向いたら、そこに光が射しこんでいた!

――やはり「変えていく」というのは、今のばってん少女隊にとって、大きなキーワードになっているんですね。ただ、希山さんの場合、そののんびりとした雰囲気があるので……これは文章だと、なかなか伝わりにくいので、ぜひリンクを貼ってある動画で実際にしゃべっている姿を見ていただきたいですね!

(※この取材にZoomで立ち会った担当編集も、「仕事柄、数え切れないほどのタレントさんや著名人の方とお話させていただきましたが、取材中にこんなに穏やかな気持ちになった声ははじめて。希山さんには癒しを超えたなにかがある!」と驚嘆し、本人にも伝えていました)。

〇最新話「新キャッチフレーズができました」

希山 のんびりとかゆっくりとか言われるんですけど、こう見えて、私、本当はせっかちなんですよ(苦笑)。閉まりかけている自動ドアを見ると、待っていられなくて、そのままつっこんでいったり、アハハハ。外を歩いていても、自然と早歩きになっていたりします。

――ゆっくりなのに、せっかち! これで「しっかり」していたりしたら、究極のギャップ萌えが成立しそうですね(笑)。

希山 あぁ、しっかりはしてないですねぇ~。一時期は「もっとしっかりしなきゃ!」と思っていたんですよ。一応、グループでは最年長なので。ただ、今はもうみんな大人になってきて、この年齢になると、最年長とかあまり関係ないじゃないですか?

――そうですね。全員が学生のときは「〇年生」みたいな形で目に見えて、年齢順が外からでもわかりますけど、ほとんどのメンバーが高校を卒業して、たしかにそういう時期は過ぎましたよね。

希山 それにみんな年下だけどしっかりしているから(笑)。

――そうやって新しい関係性が出来あがっていっているわけですね。

希山 昨年、いろいろ変わったんだと思います。それはファンのみなさんに対しても一緒で、「いままでは弱いところを見せたらダメだ」と思っていたんですよ。アイドルって笑顔と元気を届ける存在じゃないですか? だからお客さんの前で涙を見せたり、弱音を吐いたら絶対にダメだって考えていたんですけど、そういう姿を見せても、ファンのみなさんはそういうところも受け入れてくださる。「悩んでいる姿を見せてくれてうれしかった」とか「もっと応援したくなった」という感想をいただいて……人間味が伝わったんですかね。

――昨年秋のツアーファイナルでの挨拶でも、泣きながら、ひたすら「光が射しこんだんです!」と連呼していましたよね。あれはどういう意味だったんですか。

希山 その頃から支えてくださるスタッフさんたちの体制も変わって、そういう方たちが私たちに手をさしのべてくださったんですよ。なんていうんだろう、迷ったり悩んだりしている私たちに前を向かせてくれたんですね。前を向いたら、そこに光が射しこんでいたんですよ!