バイクで1000カ所以上の「道の駅」を回りながら、ご当地ソフトクリームを探求する平賀由希子さん。千葉県の太平洋側にある「道の駅 たけゆらの里おおたき」へ、タケノコを買いに出かけ、珍しい猪肉とタケノコのメンマが乗った担々麺に、犬と遊べる駅では固い食感のソフトクリームを食す。密を避けながら経済も回す“新しい旅”の参考になるかもしれない。

編集部注:この取材旅行は2020年3月中旬に行いました。

珍しい食材も手に入る「道の駅」の魅力

こんにちは、ユキコです。趣味はバイクで道の駅を回ること。好きなものはソフトクリーム。今まで1日最高で6個は食べたかな。高津マコト先生の『渡り鳥とカタツムリ』では「道の駅」の部分に関してお手伝いをしています。

この「道の駅」バイクで一筆グルメ旅では、つぐみさんと雲平くん〔『渡り鳥とカタツムリ』のキャラクター〕が出会った千葉県にある道の駅を紹介したいと思います。

今度は千葉県東側にある道の駅へ。この日の目的は「道の駅 たけゆらの里おおたき」の“タケノコ”。午前中には売り切れてしまうと事前情報でわかっていたので、開店前の8時半には到着する予定で家を出発。もちろん朝食抜きで。それが休日のお約束、アクアラインの渋滞でタイムロス。

▲「たけゆら」は竹遊楽(竹で楽しく遊ぶ)というぐらい筍が有名

早めに家を出ていたから良かったものの、到着したのが9時過ぎに…。バイクを降りて、大急ぎで直売所に向かうと、タケノコ売り場にはすでに人が集まってる。「やばい! 売り切れちゃう!」と、慌てて売り場に近づくとまだ売り切れるほどではなく、お目当の朝採れのタケノコを無事ゲット。ちょうど農家の方が搬入に来ていて、美味しいタケノコの見分け方とか、食べ方とか、いろいろと聞けてラッキーでした。

▲売り切れ前に間に合ってよかった

なんでこのタケノコを買いたかったかというと、ここで採れるタケノコはえぐみが少なく、アク抜きの必要がないらしい。こういう地域限定の、しかも新鮮な野菜を手に入れることができるのも道の駅の良いところ。つぐみさんも、あちこちでそんな食材を手に入れてるかな?

▲渡り鳥とカタツムリ/高津マコト

タケノコを買ったあとは、朝ごはん。食堂が9時からやってるのは確認済みだったから、食べるメニューも考えていたのだけど、なんと朝はメニューが限定されていて。そば、うどん、坦々麺、朝食限定の玉子かけご飯。他のメニューは、準備が出来次第の販売みたいでした。食べようと思っていた、「たけゆら定食」と「猪バーガー」は食べられず……がっかり。タケノコのコロッケと、猪メンチを楽しみにして来たのにな。

イノシシ肉と筍メンマ「大多喜猪担々麺」

仕方ないので、次に気になっていた人気ナンバー2の「大多喜猪担々麺」を注文。ピリ辛のスープに大多喜(おおたき)産の猪肉のそぼろと、大多喜産タケノコの自家製のメンマが乗っている。食べてみると、このメンマがすごく美味い! シャキシャキとした歯応えが、坦々麺のスープにすごく合う。

▲自家製メンマとスープを一緒に是非!

ラーメンのメンマって、独特の香りと食感があまり好きじゃなくて、大抵は麺を食べる前に全部食べちゃうんですが、このメンマは山盛り食べられる、って思ったくらい、食感も味付けも美味しかった。

他にも、肉まんが食べられるみたいだったので「ウリ坊まん」も追加。猪肉入りの肉まんで、見た目がウリ坊でかわいい。ウリ坊だからか、大きさも手のひらサイズと少し小さめ。

▲食べるのがもったいないくらいの可愛さ、でも食べます!

この道の駅のある大多喜町は、猪も特産品のひとつで、直売所では冷凍の猪肉も販売しているのだけど、バイクじゃさすがに持って走るのは厳しい。

帰りならまだしも、まだ午前中。つぐみさんのように、冷蔵庫付きの車なら絶対買ってるのになぁ。冷蔵品じゃなくても、暑いと葉物はぐったりしちゃうし、お酒を買えば下手したらぬる燗に(笑)。バイクのタンクバックに入らない大きいものは買えないし、この時も、タケノコを3つ入れたらもうパンパン。

どうしても1本物の自然薯を買って帰りたい時があって、背中に差して帰ったことも! 高速走ってる時に、途中でポキッと折れました……。

▲渡り鳥とカタツムリ/高津マコト

話が横にそれましたが、それにしても朝からラーメンに肉まんて、雲平くんみたいな若者じゃあるまいし(笑)。でも午前中にしっかりと食事ができる道の駅はありがたい。

そして食後にはソフトクリーム。なめらかな食感で、ミルクが濃くて美味しかったけど、さらに直売所で「れんげの里のアイスクリーム」を発見。地元の牛乳を使用した自家製のアイスクリームって書いてあるのを見たら、これはもう食べなくては。

で、結局そちらも食べました(笑)。濃厚で、某有名アイスクリームにも負けないくらい美味しい! ソフトクリームではないけれど、これはぜひ食べてもらいたい。

▲濃厚で美味しい「れんげの里のアイスクリーム」