6月19日(金)から『ルミネtheよしもと』で再開された有人公演。その記念すべき最初の舞台で爆笑漫才を披露したのがトータルテンボスです。そんな大村朋宏さんと藤田憲右さんのおふたりに、今週はYouTubeチャンネル『SUSHI★BOYS』の見どころと今後の目標についてお聞きました!

※今回の取材は『Zoom』にて行いました

風呂に入らないで済む体に手術して変えたい(藤田)

新保 前回は「withコロナ」の生き方について語っていただきました。おふたりはご家族とは有意義な時間を過ごせているとのことですが、例えばネタづくり、ネタ合わせなど、コンビとしてのコミュニケーションいかがですか? 

藤田 ネタづくりに関してはまったくやってないです。正直な話、それは僕が一方的に希望したんですけど、コロナ禍の自粛期間に今までの軌跡を鑑みることができたんですよ。鑑みたときに「あのとき俺が悪かったな」とか「俺、ああじゃなかったらもっと売れてたのかな」とか、すごい反省があって。忙しい時期って、大村が言ったこととかに対して「面倒くさい」みたいな感じで、ケンカになっちゃったりとか、悪いところもすごいあったんですよ。でもこれだけ時間があると、立ち返ることができて、コロナの自粛期間中……2週間か3週間ぐらい経ったときに、ポロポロってそんな話をしたんですよね。そういうふうに立ち返る時間としても、すごく貴重だったなっていうのがあって。

新保 自分たちを見つめ直す時間にしたわけですね。

藤田 あと、あらためて思ったのが、人ってやっぱり休まないと駄目ですね。毎日が仕事で、僕らなんかずっと地方行ったりして、休みも月に一回あるかないかの連続だったんですよ。それが当たり前だったんですけど、(これからは)2週間に一回ぐらいは休みを取って、家族と接する時間とか、自分の趣味に没頭する時間っていうのを定期的につくったほうがいいなっていうのは、すごい思いました。

大村 コロナ禍になる前は本当がむしゃらに、馬車馬のように働いていたから、やっぱりゆとりがお互いになかったんでしょうね、心に。本当、藤田は嫌いなんです、ネタ合わせが。だからコロナ禍前は、なんとかあいつの機嫌を損ねないように考えながら、ネタ合わせに誘おうっていう気持ちがあったんですけど、リモート漫才をする番組に出させてもらったときに、俺は「ネタ合わせをやってもらえないか」みたいな感覚だったんですけど、藤田が「全然やろうよ」みたいな感じで。実際にネタ合わせを2・3回やって「じゃあ、この辺にしておくか」と切り上げようとしたら「もう何回か、やらね?」みたいな。「どういうことだ、この変わり身」って思ったんですけど、ゆとりができてたんでしょうね、彼の中に。

藤田 休みがずっと続いてたんで、休みの生活に飽きたっていうのがあるんですね。飽きっぽいから、仕事があるときには漫才に飽きてたっていうのもあって、ネタ合わせにも飽きててって。だから本当に当時、嫌でしたよ。僕はネタ合わせの時間とお風呂入るのが一番嫌いなので。

大村 いや、もう駄目ですよそれ、人として。

藤田 風呂入るっていうのがすごい面倒くさくて、嫁に怒られたから入るぐらいの感じで。入らないで済む体に手術して変えたいぐらいです。風呂入らなくても垢とか出ないし清潔でいられる体に。

新保 そんなにお嫌いなんですか!

大村 それができるなら幾らまで払うの。

藤田 ローン組めるなら300万でも払うよ、俺。やるやる、本当に。それぐらい風呂、面倒くさいんで。

新保 そんな面倒くさがり屋さんの藤田さんが、ネタ合わせも積極的にやりたいっていうぐらいに変わっていた。

大村 積極的にやってくれましたね。

藤田 未だに風呂入るのは面倒くさいと思ってますけどね、正直。

新保 でもサラリーマンの方たちも、自分の働き方というのをちょっと顧みたりですとか、普段とは違う時間の使い方が生まれたことで、また違う考え方が浮かんだりと、逆にいい刺激になった部分はあるかもしれません。

藤田 そうですね。リモートで会議ができたことによって「あれ、これ別に出社しないでもいいじゃん」って気づいた人もいて、実際に僕の知り合いの人が、千葉から東京に通ってたんですけど、その会社が「今後もリモートでいい」「月に一回出社してくれればいい」っていうふうになったらしいんですよ。そしたら家族ごと北海道に引っ越したんですよ。(基本は)リモートで出社して、あとは自宅でデスクワークして、月報を持って(東京の)会社にやってますよって、見せに行くっていう。これ、たぶん会社としてもプラスだと思うんですよ。諸経費とか電車代とかも負担してたんだけど、それがなくなるし、新しく見つかったプラスな面っていうのもあると思うんですよ。

新保 私も、本当は直接お会いできたらとは思うんですけど、双方の時間が合わなかったらインタビュー自体が駄目になっていたケースが、これまでにあるんですね。それが移動の必要のないオンラインで行えるのは、新しい形かなと思います。

藤田 本当に取材とかも、これでできるじゃんっていう。

新保 たしかに。でもオンラインの取材だと、言葉の間(ま)ですとか、突っ込みのタイミングなど、難しいなという時はありますか?

大村 ありますねー。やっぱり笑いが発生するならリモートは損ですよね。会社の会議とかでは空気づくりとかあまり関係ないんで、言いたいことを言えるタイミングで言えればいいでしょうけど、笑いを構築するならたぶん不向きでしょうね。千鳥のノブも「リモートばっかでまったく手応えがない」って嘆いてました。やっぱりわからないんですよね、上手く届いているかって。僕らもYouTubeで今、週2回はリモート系でやって(制作して)ますけど、やっぱりストレスはたまっちゃいますよね。

新保 やっぱりそうなんですね。でも、最初の「スクール水着を着てる方」というツッコミ、最高に面白かったです!

大村 そうですね、藤田の格好をいじるみたいなのは、会ってやるよりこうやって遠隔のほうが生きる。こういう新しいパターンもありますよね。