秋も深まり、自転車を漕いでいても汗ばむことがなくなった今の季節は、花粉症持ちの私にとっては一年の間で絶好のシーズン。そんなわけで、本業のライター仕事の締め切りがない日は、朝から深夜まで大きなリュックを背負って自転車を漕いでおります。申し遅れました。私、ウーバーイーツで自転車配達員をやっておりますWと申します。

北は札幌から南は那覇まで、幅広いエリアでサービスを行っているウーバーイーツ。サービスを利用した人の中には、注文したドリンクがこぼれていたり、弁当の中身が傾いていたりして、イラッとした経験がある方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、配達員視点から見た、運ぶ難易度が高い商品を独断と偏見でピックアップ。利用者のみなさんが注文すると後悔する「絶対に注文してはいけないもの」を紹介したいと思います。 

テイクアウト用のビニール袋が仇になってしまう

▲牛丼はウーバーでも人気

今や国民食と言っても決して過言ではない牛丼。吉野家・松屋・すき家・なか卯といった日本4大牛丼チェーンは、当然のようにウーバーイーツに加盟しています。利用されている方もかなりいると思うのですが、配達員の立場から言って注文してはいけないのが「豚汁」です。

牛丼チェーンのテイクアウトは、具材や汁がこぼれないよう、商品をタテに高く積む、というのがその理由です。例えば松屋さんの場合は、テイクアウト用の透明な袋も、縦に積むと最適になるよう、縦長のものを使っています。当然、ウーバーイーツの配達員にも、下から牛丼・牛丼・豚汁といった並びで、高く積まれた商品が手渡されるのですが、ここで問題がひとつ。仕切りがないタイプのバッグを使っている配達員が一定数いるのです。

経験の浅い配達員が、渡されたものをそのままリュックに入れて運んだら、どのような結末になるか……これは想像できますよね。しかも、豚汁や味噌汁などの汁物は、上の方に置かれることが多いので大変危険です。牛丼と一緒に豚汁が食べたくなる季節ですが、ウーバーイーツで注文する際は、ある程度のリスクは覚悟しましょう。

ちなみに私の場合は、牛丼チェーンで商品を受け取ったら、縦積みされている商品を袋から取り出して、横に並べて配送先まで行き、玄関の手前で袋に入れ直して、お客様に渡すことで、汁物がこぼれるリスクを回避しております。

▲注文するサイズが重要なピザ イメージ:PIXTA

一方、ピザチェーン店もウーバーイーツで注文すると、後悔することが多いでしょう。配達員が使っているリュックの中には、大きなピザを収納できないタイプもあるため、配達員がお店まで来たにもかかわらず「商品が運べない」という理由で、キャンセルする可能性があります。そうなると、そこから次の配達員探しを始めるため、届くまでに時間がかかりますし、お店側の保温容器に入れているとはいえ、ピザが冷めてしまいます。

最近は、配達手数料のサブスクリプション化や、一定額以上の注文をすると配送料が安くなることから、ウーバーイーツを使ってピザを注文する人が増えていますが、リュックの事情で商品を運べない配達員がいるリスクを考えると、ピザ屋さんに直接運んでもらうのがベストだと思います。

ちなみに私のリュックは、Lサイズのピザでも運べるタイプなのですが、これまでに2回、別の配達員の代打でピザを配達したことがあります。