「仕事ができる人」と「仕事ができない人」。この違いの一つのキーワードとして、“情報”があります。仕事をスムーズに進めるためにも、アイデアを考え出すためにも情報が集まるというのは必要なことです。そんな「情報が集まる人」になるためのコツとは? 国民的ロングセラーアイス『ガリガリ君』の開発者であり、育ての親でもある鈴木政次氏が語る究極の仕事術。

※本記事は、鈴木政次:著『スーさんの「ガリガリ君」ヒット術』(ワニブックス:刊)より一部を抜粋編集したものです。

「情報」が仕事のスピードを上げる

仕事を楽しんだり、ヒット商品を作ったりするのに必要なのは「情報が集まる人」になることです。

「何が今、流行っているか」
「競合他社はどういう方向に動こうとしているのか」
「お客様のニーズは何か」
「新しい素材にはどんなものがあるのか」
「最新鋭の工場はどんな技術があるのか」

など、商品開発に必要な情報はたくさんあると思います。こうした情報をできるだけ早く、たくさん集められる人になると、仕事や商品開発がスピードアップします。そして、仕事や商品開発のスピードがアップすると、仕事は思いのほか楽しくなってきます。

情報源にはいろいろありますが、鮮度が高いのは、信頼できる人からの情報です。

▲「情報」が仕事のスピードを上げる イメージ:PIXTA

新聞は基本的に終わったことを取材して取り上げますが、人からの情報は進行形の場合が多いのです。新聞に出る半年、あるいは1年前からコトは動いています。

極端な例でいえば、車の部品を作っている人にとって「新しい車が販売されました」という新聞の情報を見て「そうだったのか」とわかっても遅い。その車の開発の前段階で、キャッチしないと部品を売り込むことはできません。

自分ひとりで集めた情報には限りがありますが、10人から情報を集めれば、情報量が10倍になります。しかも、信頼している人の頭を通過して出てきた情報ですから、精査もされています。