アメフラっシの表情が限りなく“素”に近い理由

さて、過去の連載でもお伝えしたように、撮影の段階ではメンバーにフォトブックが出版されることは教えていない。あくまでも連載継続&夏のコンサート大成功のご褒美としてロケに出かける、ということで、ここで撮った写真は『毎週アメフラっシ!』で使用します、という説明だけしてあった。つまりは素材のまとめ撮り、という話だ。

そんなこともあって、メンバーは朝から超リラックスムード。本来であれば、海の家を貸し切って、わちゃわちゃしたいところだったが、さすがに秋ともなると営業しているところもなく、撮影拠点として大きなハウススタジオを借りることになった。

だが、これでメンバーは逆に大興奮! 「アメフラっシの撮影で、ここまで大々的なものは今までなかったです!」と、自分たちだけのために用意されたハウススタジオに感激しまくり。この時点で、じつはフォトブックの撮影であることがバレるのではないか、とスタッフ一同ヒヤヒヤしていたが、まったくバレる気配はありませんでした!

みんながキッチンに行くと「すごい、すごい!」と、冷蔵庫からオーブンから、なんということのない棚まで扉を開けまくる4人。そこに大きなドアがあることに気がついた鈴木萌花が「これはなんなんだろう?」と開けてみると、管理人室の入口で「あっ、すみませんでした」と大汗。なんだかもう修学旅行感あふれる空気が、撮影開始前から充満しまくりで、ある意味、この段階で「いい撮影」ができることを確信していた。

メンバーのソロショットは海岸と室内、そしてプールサイドの3パターン。当然、シチュエーションが変わるたびに衣装もチェンジしているので、さまざまなファッションと、それに合わせて表情や雰囲気が変わっていくメンバーの姿を満喫することができる。最初にも書いたように、本人たちはフォトブックの撮影だとは思っていないから、すべてが“素”に近い表情になっている。「2020年のアメフラっシ」を語るうえで欠かせない1ページが、この本でしっかりと刻まれたと思っている。

▲PHOTO BOOKの撮影とわかっていたら“素”の表情は出なかったかも!?