コロナで世の中が大きく変わった2020年。気がつけばもう年末の足音が近づいてきました。年の瀬といえば、そう、一番の稼ぎ時ですね。1週間のご無沙汰でした。ウーバーイーツの中年自転車配達員Wです。

今回は配達員のマナーについて、私が感じていることをお話ししたいと思います。あくまで、都内でセコセコと自転車を漕いでいる中年男の個人的な意見。配達員の総意ではないので「こんな考えの配達員もいるんだな」程度に思っていただけたら幸いです。

ワイドショーの集中砲火を浴びた映像

最近、ドライブレコーダーで撮影されたと思われる、ウーバーイーツの自転車配達員の様子が、ワイドショーやネットのニュースで取り上げられることが多いと思いませんか?

大きなリュックを背負って信号無視をする姿や、後ろを確認せずに片側3車線道路の内側に切れ込む姿、歩道を勢いよく走る姿などなど、交通ルールを守らない一部の配達員たちが繰り返し放映されています。みなさんも一度は見たことがある映像なのではないでしょうか。

▲歩道も車道も走れることにも原因が? イメージ:PIXTA

スタジオでは「マナーがひどい」「自分もとんでもない配達員を見た」「配達員に自転車のルールの研修を」というコメンテーターの言葉が映像のあとに添えられます。ネットニュースでは同様の発言がコメント欄に載せられています。

間もなく配達員歴が3年を超える私にも、一緒に仕事をしているライター仲間や雑誌の編集者から、このような配達員のマナーの悪さについてどう思うのか? ということをよく聞かれるんです。

もちろん聞く方からしましたら、軽い挨拶がわりの時事ネタでしょうから「なんか、すみません」と答えるのが正しい対応だと思います。ですが、現場で理不尽なことが起こっても、自分の仕事の責任範囲でできるだけのことをして配達を行っている身として、また多少なりとも矜持を持っている私は、ヘラヘラしながらその場をやり過ごすということはできません。

つい「配達員の数が増えたら、マナーの悪い人も増えますよ!」とムキになって答えてしまいます。そして空気が微妙な感じになってしまいます(こういうところがなければ、ライター業だけで十分に食べていけると思うのですが……)。

▲撮り鉄が踏み潰した菜の花が問題になることも イメージ:PIXTA

5年ほど前、都内でロードタイプの自転車で通勤するブームが起こったのは記憶に新しいと思います。その時、ワイドショーでたびたび見かけたのが、ロードタイプの自転車が信号無視をする映像。

それを受けてのコメントは……そう、わざわざ言う必要もないかもしれませんが「マナーがひどい」「自分も猛スピードで信号無視する自転車を見た」「自転車のルールを徹底させよ」というものだったのです。

また、ここ数年のキャンプブームを受け、ニュースでは芝生の上で焚き火をしたために黒焦げになってしまった芝や、キャンプ場に放置されたゴミの映像が流されます。

さらに鉄道の車両を撮影する、いわゆる「撮り鉄」が増えてからニュースで取り上げられるようになったのは、線路内や民家の敷地内に勝手に侵入して撮影する人たちの姿でした。