夏のオリンピックを目前に控え盛り上がりを見せている東京を、土地、歴史、人、金、などさまざまな面から照らして素顔・本質を探ります。

第1回目は「出生率の低下」や「高齢化」といったネガティブな面ばかりが報道される、人口の面から見ていきたいと思います。はたして東京の人口はどのような推移を描いているのでしょうか。

ぶっちぎり! 実は世界最大都市だった「東京」という謎

 

日本の首都であり、世界有数の巨大都市である東京都。

少し前の話しになりますが、国連が発表した『ザ・ワールズ・シティーズ・データ・ブックレット』(2016)によると、東京の人口は世界的に見てもブッチギリということが判明し話題を呼びました。

ちなみに、世界人口の半分以上が都市部に集中していることはご存知でしょうか。この発表では、人口が1000万人を超える31の巨大都市の人口をランキングで発表しています。

現在、世界の人口の数は増え続けており、国連によると2030年までに、さらに10都市が巨大都市に追加されるそうですが、ここで世界の都市人口ランキングトップ10を紹介しましょう。

1位 日本・東京           3814万人
2位 インド・デリー         2645万人
3位 中国・上海           2448万人
4位 インド・ムンバイ        2135万人
5位 ブラジル・サンパウロ      2129万人
6位 中国・北京           2124万人
7位 メキシコ・メキシコシティ    2115万人
8位 日本・大阪           2033万人
9位 エジプト・カイロ        1912万人
10位 アメリカ合衆国・ニューヨーク     1860万人

東京は3814万人で2位のデリーに1200万人の差をつけています。ぶっちぎりと言ってよいでしょう。この発表では"都市的集積地域"という言葉を使っていて、都市部に隣接する市街地まで境界線を広げて都市を定義しています。同じ都市的集積地域である横浜市やさいたま市や千葉市など周辺都市の人口も加算されているといわけです。

そのため、中国・インドの総人口は日本の約10倍あるのにもかかわらず、大都市という観点からみれば東京のほうが多いということになるわけです。