シュミレーションするべき韓国への提案
日本政府は韓国が無茶なことすると、制裁することもありますし、制裁でないと言いつつ困らせることをすることもあります。しかし、どうも体裁を気にしてお公家さん的でわかりにくいのです。
しかし私は、とくに韓国の国民性も考えれば、わかりやすく本当に向こうが困る制裁をするべきだと思い『捏造だらけの韓国史 – レーダー照射、徴用工判決、慰安婦問題だけじゃない』(小社刊/電子版もあり)で「韓国のちゃぶ台返しに何ができるか」ということで以下のような提案をしました。当時、政治家のあいだでも注目いただいたものですが、あらためて提案します。
- 日本人が半島に残した個人財産への補償を要求
- 対北朝鮮経済協力の拒否(統一時も含む)
- 三代目以降に特別永住者の地位を認めない事(日韓基本条約上は可能)
- 歴史教科書における近隣国条項を韓国に限って撤回
- 韓国大衆文化の流入制限(韓国が日本にしているのと同じ程度)
これは過激なように見えますが、通商産業省(現経済産業省)時代に担当課長として日韓外交に当たっていた経験も踏まえ、国際的な外交の常識、法的な問題も考えての提案であって、それほど非現実的なものではありません。
ただし、こうした措置の全てをすぐにしろとはいうつもりも、したいわけでもないことは強く念を押しておきますが、韓国・北朝鮮によるちゃぶ台返しの連続を、指をくわえて見ているだけでは芸がありません。いざとなれば、こちらにも「究極の対抗策はあるのだぞ」ということをシミュレーションしておき、そのうえで実施の可能性をちらつかせておくべきだというのが私の考えです。
このなかで「日本人が半島に残した個人財産への補償」ということですが、これについては『ありがとう、「反日国家」韓国 – 文在寅は“最高の大統領”である!』で、とても詳しく経緯を論じています。これは従来、あまり論じられてこなかった話なので、非常に画期的だと自負しています。
日韓請求権協定をめぐる不幸の始まりは、
- 朝鮮半島の独立が日本の了解や協議なく決められたこと
- 在韓日本人が不当に退去を命じられ、財産も没収されたことにあること
を前提に論じられるべきなのです。
日本が受諾したポツダム宣言には「日本国の主権は本州、北海道、九州および四国と我らの決定した島嶼に限定されるべきだ」とありますから、いずれ朝鮮半島の領有を続けられないことは仕方ないことでした。
しかし、具体的にどのように分離し、どういう国にするかについては、将来において結ばれる講和条約において決定し、初めて確定するべきものと考えるのが国際法の常識であったし、それまでは日本の統治機構が存続すべきでした。さらに朝鮮半島が日本の領土でなくなったとしても、日本人が退去したり、財産を奪われるべき理由など何もなかったのです。
ところが占領軍は、日本人を着の身着のままで日本に追い出したのです。日韓交渉の過程では、財産取り上げは仕方ないが補償はして欲しいと主張したわけです。そして、日韓基本条約締結に伴う協定および交換公文において、それぞれの国や企業、個人の財産や請求権については放棄され、保障が必要な場合はそれぞれの政府が国民に対してすることになりました。
一応、相互主義になっていますが、官民ともに日本が朝鮮半島に持っている財産や請求権のほうが桁違いに多いわけだし、戦後も韓国にとどまった日本人より逆のほうが多いので、実質的には不平等条約でした。
しかし、もし韓国がどんな理由であれ、日本に何かを払えというなら、日本側も日韓交渉の最初の日本の主張に戻るべきなのです。韓国側が何を言っても仕返しされないということで破廉恥な交渉をするなら、日本側は売られた喧嘩は買うべきなのです。