ツアーファイナルはレアなアンコールを披露!
最後の曲として披露された『SUPER STAR』では、二人とも客席後方の扉から出てきて、お客さんたちと触れ合いながらステージへ進んでいった。りんたろー。も兼近も玉城町オリジナルの水色のTシャツがよく似合っている。
歌唱後のトーク部分では、ツアーファイナルを締めるご挨拶。兼近は「萎えぽよエリアなんて勝手に呼んですいません!」と謝りつつ、このツアーに関係してくれた人たちに感謝の言葉を述べた。
来場者との記念写真のあとには、りんたろー。が兼近の小説『むき出し』を宣伝。「『押し出し』でしたっけ? 『突き出し』でしたっけ?」などとフザケながらも、購入するよう来場者に促す。毎回思うのだけれど、相方の単独の仕事をここまで自分のことのように勧めてくれるのって、なかなかないことなんじゃないだろうか。
ツアー最終日ということで、チームEXITのスタッフが作った、これまでの総集編動画をみんなで鑑賞。毎回ライブの前にチームEXITで行なう円陣をはじめ、訪問した土地での様子がSMAPの『ありがとう』にのせて流されるからめちゃくちゃエモい。それを万感胸に迫る表情で見つめるりんたろー。の目には涙が滲む。兼近はいつも通りに見えたけれど、それでも内心はさまざまな思いが湧き上がっていたに違いない。
印象的だったのは、りんたろー。が10月の青森・八戸市の映像を見て「懐かしい!」と言っていたこと。八戸はたった一ヶ月前の出来事なので「懐かしい」というには最近過ぎるわけだが、それだけ毎日ぎっしり詰まった濃密な日々を送っているということなんだろう。多忙なスケジュールでも、どうにか時間をやりくりしてツアーに出たEXITの気概を改めて思った。ちなみに、この動画はファンクラブのサイトで見ることができる。
すべてが終わってエンドロールの映像が流れ、二人がステージを去っても鳴り止まない拍手。しばらくするとそれに応えるかのように、りんたろー。と兼近が再登場した。
今回のツアーでは、感染対策の観点から公演時間を短くするため、基本的にアンコールは行なっていなかった(※)のだが、この日は最後ということで二人が再登場。兼近が会場のお客さんに「アンコールは漫才と歌、どっちがいいですか?」と聞くと、なんと漫才と歌が半々くらいに分かれた。
私は、ほぼ全員が漫才に挙げるだろうと思っていたのだが、それには本人たちもちょっとビックリしていたようで「芸人なんでね、ザイマンをやらせていただきます」と、短い漫才『しりとり』を披露したが、終わって引っ込んだあと、今度は『なぁ人類』のイントロに合わせて出てきて、歌も歌ってくれたのだった。マジ、神です。
(※)それまでにアンコールを行なったのは名取と浜松のみ。
最後は、兼近が「ありがとう! 香川県!」と言ってしまい、りんたろー。にツッコまれたのだが、自分で「三重県な!」と恥ずかしそうに言い直して、会場を包む大きな笑い声とともに『萎えぽよエリアぶちアゲ活性化ツアー』は終了した。
宴が終わった寂しさはあるけれど、振り返って思い出すのは、各地で目にした心満たされる出来事ばかりだ。りんたろー。と兼近、二人を支えるチームEXIT、自治体の人たち、そして観客――みんなの力で成功させたツアーは、コロナ禍という制約がありながらも本当に多くの成果を遺したと思う。
≫≫≫ 次回は、本ツアー全公演終了後に行なったEXITの「ツアー振り返りインタビュー」をお送りします。
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