こんちくわ!!!

風の時代に舞い降りました。風野又二朗です。

▲風をあつめて、巻き起こす

突然ですが、カゼノ〜のみなさま。映画館は好きですか?今年、何回ぐらい、映画館に行きましたかね。みんな、年に何回ぐらい映画館に行くんだろ。

随分前に統計を聞いた時に、それは正確なのかどうかは分かりませんが、日本人が映画館に行く回数は、年に1.3回だと聞きました。好きな人は数十回行くでしょうし、行かない人は年に1回も行かない人もいますよね。

この統計が多いのか少ないのか分かりませんが、昭和から比べると随分減ったのかなと思います。

まずは、家のテレビが、家庭用のテレビの性能がグングン上がって、家でも迫力ある臨場感ある映像を楽しめるようになった事は、一つの要因としてあるのかな。

そして、配信ですよね。ネット配信で、家でかなりの数の映画や海外ドラマも楽しめるようになった事も、映画館から人が離れている理由かもなあと思います。

それでも、映画館もね、映画館でしか体験できない事をどんどん打ち出していますよね。4DXとか、もはや遊園地のアトラクションじゃん!みたいになっておりますけども。

それでも、時間を作って、お金をかけて、映画館に行くというのは、なかなかハードルが上がってきているのかなと、周りの友人と話していても実感します。

では、そのようなハードルがある中で、どういう作品なら、映画館に行く作品になるのでしょうか。例えば、推しの俳優が出ているとか、好きな監督だ!とか、あるいは原作が好きで、とかですかね。あとは、話題になっているから、とかかもしれません。

よく、風野は聞かれるんです。あの映画を観たよ!っていうと。それって、映画館で観た方がいい?って。この“映画館で観た方がいい?”の言葉の中には、わざわざ時間作って、お金をかけて、配信やブルーレイになる前に観るべき作品?って意味が潜んでいると思うんですけどね。

これ、思うんですね。映画はたぶん、映画館で観た方がいい。

いや、絶対に映画館で観た方がいいです。というか観て欲しい。

面白いもつまらないも、あの映画館の中でしか体験できない事があるので。これは、全然違うんですよね。そりゃね、映画館にわざわざ足を運びたくなるような映画を作ってよ!って話でもあると思うんですけどね。

先日ね、映画館で映画観た時、泣いたんですよ。映画観ながら泣いてしまったんですよ。

で、涙を流しながら思ったのは、これは、ただの涙じゃないぞ!ってね。映画の内容で泣いてるだけじゃないなって気が付いたんです。

自分の事では泣けないし、泣きたくないから、映画の力を使って、映画館の暗闇を利用して、自分の心の奥に底泥していた何かを一緒に流しているなって。

↑待って、これ今、とっってもお洒落な事書いちゃったなって思ってます。思わずタイピングを止めて5回読みました。

そう。だから、映画館という場所はもしかしたら、また、ここにきて、特別な場所になっているのかもしれません。だって、映画館に行ったら、ほとんどの方が携帯の電源をオフにしますよね。NO MORE映画泥棒ですよね?この携帯の電源をオフにする行為って、日常でなかなかないんじゃないかと思います。

家で映画観よう!と思って携帯をオフにする人はほとんどいないと思います。なんなら、ついつい携帯触りながら見ちゃって、ラインとかきちゃって、スマホ触りながら映画を観るみたいな事もあるかと思います。

つまり、映画館は、携帯もオフにして映画と自分の真っ向勝負の時間というか、映画を通して自分と向き合ってしまう時間なのかなと思います。

ちょっとした一言のセリフが胸に刺さったり、見てみぬふりをしていた自分の感情が急に沸き起こってしまったり。日常では、家で観るだけでは体験できない何かが、あそこにはあるんじゃないかと思いました。

映画の感想やレビューで、これは、友達と喋っていてもとても多いなと感じるのが、感情移入できなかった。という感想です。感情移入できた=良い映画、できなかった=良い映画ではない、とまで極端な事ではないと思うんですけど、映画の指標として使われている気がします。

風野は、感情が移入できなくても、自分とは全くかけ離れた誰かの人生や出来事でも、派手なアクションシーンがなくても、全く知らない俳優さん達ばかりが出ていても、心揺さぶられる映画がたくさんあって、それを映画館でたくさん体感してきました。

芝居をしているのは、演じているのは、俳優だけじゃないと思ってます。演じていないと乗り越えられない夜もあると思います。

心の疲れは、認識していないところで、どんどん積み重なっていきます。たまには、ふらっと映画館に入って、2時間電源をオフにして、誰かが作ったフィクションに身を委ねてみてください。

そして、映画の力を借りながら、自分の何かが目からこぼれ落ちたら、風野を思い出してくださいね(ウインク)。いや、やっぱり思い出さなくていいです(笑)。映画を楽しんで、映画館を楽しんでくださいね!

それでは、また、風の吹く日に。

『風をあつめて、巻き起こす』は、次回6/3(金)更新予定です。お楽しみに!!