風の時代に舞い降りました!風野又二朗です。こんにちは!
先日、生まれて初めて、新宿にある“ルミネtheよしもと”に行ってきました。
今まで、東京で演劇が上演されている劇場には、結構色々と足運んだ事があるのですが、このお笑いの聖地というんですかね、メッカと呼ぶべき場所なんでしょうか、お笑い専用の劇場には初めて行って参りました。
よくテレビで、芸人の皆さんがルミネで漫才をやったとか、ルミネの楽屋で、とか話をされているので知っていましたし、新宿の南口の改札を出ると、たまに芸人さんがお客さんの呼び込みをやっているのは見かけていたので、もちろん存在と場所は知っていました。
なんですかね、こんな同じエンタメという世界にいながら、芝居の舞台とお笑いのコントや漫才というのは、近いようで遠いというか、周りでも行った事がある俳優やスタッフの友人がいなくて、考えてみると自分でも意外でした。
とはいえ、風野もお笑いは大好きですから!芸人さんの事は本当に尊敬してますし、以前もルミネではないんですが、芸人さんのコントライブには何回か行かせてもらいました。
東京03さんやバナナマンさんの単独ライブです。もう、大人気のコントライブですし、行くたびに笑い転げて元気をもらって帰ってきました。思い返せば、昔、友達の友達に若手芸人さんがいらして、その方の漫才を観に葛飾や高円寺の方にも行った事があります。
それぐらい、お笑いは好きですし、今回もとても楽しみに行って参りました。
今回、行かせてもらったのがこちら。
『山添展』です。
相席スタートの山添さんが、この日限りのユニットを色んな芸人さんと組んで、様々なコントをしていくという構成だったのですが、面白かったですねぇ。今をときめく才能溢れた芸人さんばかりで、とんでもない熱量で様々な種類のコントが次々と飛んできました。
コントとコントの幕間というか、暗転し転換するタイミングで女性シンガーさんが歌を歌い、次のコントへと繋げていき飽きさせない構成になっていて、あっという間の90分でした。
何より、劇場がパンパンに満員で入っていて、声を出さないように肩を揺らして笑っているお客さんの姿も見て、とっても良い空間にいるなあと思いました。
それぞれのコントも、ジェラードンさんとならこう、岡野陽一さんとだからこうといった、その芸人さんとしかできない事をやられていて、本当に面白さと一緒に感動していました。
終わった後、コントと演劇の違いってなんだっけ?あるいは、映画やドラマとの違いも含めて、しばらく考えておりました。いつも、コントライブを観た帰り道は、考えて何か結論を出しているんですけど。次に観にいく時は、そんな事は忘れてただ楽しみに行ってしまうので、いつものように考えてました。
これは、風野の個人的な私見なんですが、そもそも上演時間、一つの物語の尺が違うので、最初の数分で教えてくれる情報量が違うのかもなと思いました。120分で見せる演劇の最初の数分と、10分で完結するコントでは違うのも当然なんですけど。
例えば、最初にポツンと立っている男性が最初にいたとして。その人は何故立っているのか、どれくらい立っているのか、何が目的でそこにいるのか、我々は考えます。それはもう無意識に。
映画だったら、すでに画として、そこがどんな場所なのかが視覚として説明されているので、駅であるなら待ち合わせなのかなとか、公園なら何か黄昏ているのかなとか想像させられる感じでしょうか。
舞台なら、これも作品によりますが、次に現れた人との会話で、それがどういう状況なのかを次第に理解していく感じだったりもすると思います。
でもコントは、時間の関係からなのか、なるべく早く状況を観客に伝えている場合が多いなと思います。例えば「これから、合コンだってのに、あいつ、15分も遅れてるじゃねえか。何してんだよ」と独り言を言わせれば、本来、会話やセット、情景で見せていく時間を駆け足で説明をする事ができます。
本当であれば言わない独り言を、コントは巧みに使っているなあと思います。これによって、次に現れる人が例えば、ウェットスーツを着て、サーフボードを抱えて入ってきたら、ツッコミができたりして、物語がうねり出すので、最初の数分が大きく違うんだろうなと思いました。
すいません!コントも書いた事ない奴が偉そうに!ただ、めっちゃ好きでいつもこんな事を考えております。
あと、演劇の舞台と決定的に違うなと思うのが、最後にキャスト、スタッフのクレジットが映像として出るんです。これは、東京03さんやバナナマンさんもそうなんですが、必ず出てます。演劇の舞台の場合は、カーテンコールがあって、拍手が鳴り止まなくて、ダブルコールがあって座長が少し話して終わるんですけど。風野が見てきたコントライブは、エンドクレジットが出るんです。映画の終わりみたいに。
これは、なんでなんだろう。僕はとっても好きなんですよ。だって、これに関わった全ての人たちへ拍手を送りたいから。演者さんだけじゃなく。でも、なんでなんだろう、ここも違いだなと思いました。
最後に、今回、特に刺激だったのは、『山添展』をやろうと思って、企画して行動して2年連続で実現させた山添さんです。ご自身が語られているのを聞いた訳ではないですが、きっと色んな思いからの挑戦なんだと思います。その情熱が本気だからこそ、こうやってたくさんの方が参加しているし、お客さんにも伝わって満員の中やられている。かっこよかったです。
すでに、人気があって、仕事も忙しい中、新たに挑戦する姿、とってもかっこよかったです。
ジャンルは違うけど、風野もまだまだたくさん挑戦していきたいなと思いました。
素敵な時間に触れた。そんな4月。春でした。
それでは、又、風の吹く日に。