“飯尾さんはホットケーキのバター、お豆腐の生姜”

江里子 あと、私たちのお友達のタブレット純さんのお歌やギターや小話も、すごく楽しいんです。

美穂 純さんも毎回見られるし、飯尾(和樹)さんもいてくださるから安心で。

江里子 飯尾さんの存在が本当に大きいんですよね。飯尾さんが私たちのお隣の部屋で寝転がりながらお話ししてくださったり、質問を投げかけてくださることがすごくありがたくて。ホットケーキの上のバターっていうのかしら。お豆腐の上の生姜っていうのかしら。そんなちょっとしたものに例えてはいけないくらい、本当に欠かせない存在です。

美穂 家賃はね、ちょっと滞納しちゃうんだけど、大目に見てるわよねぇ。

――ほかの出演者の皆さんもリラックスされていて、自然体の意見が聞けるのもいいですよね。

美穂 お部屋にいるから落ち着くというか、程よい距離感なのかしらね。

江里子 そうねぇ。一堂に会すると誰かが喋っていたら“聞いていなくちゃ”ってなりそうですけど、それぞれ感想を言い合ってたり、意見を考えていたりとお部屋ごとの反応を見られるのも楽しいです。面白い声がいろんなところから聞こえてくるので、本当は全部拾いたいんですけど、私は田原総一朗さんじゃないから。『(田原総一朗の声を真似て)ちょっと待って! 今のそれ、いい話だからちょっと待って。次聞かせて』とか言えないものですから、今は皆さんに甘えてしまっている状態なんです。こういう取りまとめのようなポジションも初めてのことですからね。

――そんななか、進行で意識していることはありますか?

江里子 今も緊張でガッチガチなんですけど、最初の頃は失敗しないで進行するにはどうすればいいのか、ということで頭がいっぱいで。それに、老眼も進んでカンペが見えなかったりもして。

美穂 カンペは遠いものねぇ。

江里子 随分近くしてくださったんだけど。皆さんのいろんなお話を伺いたいけれど、自分の意見も言わなくちゃとか思っていたら、キャパからオーバーしてしまって、次の人に話を振ることすらできなくなったことがあったんです。で、美穂さんに相談したら『とにかくお姉さんは余計なことを話さないで回しなさいよ。順番に聞いていって、お喋りはしなくていいと思うの』って言われて。

美穂 けど、違ったのよね?(笑)。

江里子 そう。スタッフの方にご相談したら『回すよりも話し合いを楽しんでほしい、話し合いを聞きたい番組なので、思ったことや話したいことを思うままに話していただきたいです』って言われたんです。それまではカンペを読むのに必死でパニックみたいになってたんですけど、それを聞いてからはね?

美穂 おうちにいるようにリラックスして、テレビを見ているような感じで喋ればいいのかなと思えるようになったのよね。

阿佐ヶ谷姉妹さんへのインタビュー記事は、6月10日発売の『+act. (プラスアクト) 2022年7月号』に全文掲載されています。