古澤拓也の著書『車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。』(小学館)と、鳥海連志の著書『異なれ』(ワニブックス)の発売を記念したオンライントークショーが8月6日、渋谷TSUTAYAで行われた。現在、同じクラブチームのチームメイトでもあり、「レンシ」「タクちゃん」と呼び合う息のあったトークの様子をお伝えする。

▲リラックスした表情で話す二人

古澤「マッチアップした瞬間にスイッチオン」

1996年5月生まれの古澤と1999年2月生まれの鳥海は学年で2つ違い。初めての出会いは古澤が高校1年、鳥海が中学2年、乗鞍(のりくら)で行われたジュニアの強化合宿でのこと。2017年、鳥海がパラ神奈川SCに移籍してチームメイトになってからは、より濃密な仲になったという。

お互いをライバル視する二人は、チームメイトがけしかけたこともあり、練習中はいつもバチバチのバトルモードに。その空気のまま試合に入って、ケンカになったこともあったという。

古澤 「お互いがマッチアップした瞬間、スイッチオンみたいな感じになっていました」

鳥海 「今でも(練習中の)コートで、普通にスイッチオンになって全然いいプレーをさせてもらえないみたいなときがある」

古澤 「それはお互いさまでしょ(笑)。でも、東京(五輪)が近づくにつれて同じコートに立って同時にプレーすることが増えた。コンビを組むことが多くなって、変わった」

と、ライバルからチームメイトへの変化を語った。

お互いの尊敬している点を尋ねられると、鳥海は「タクちゃんみたいな華麗なプレースタイルは、僕は体現できない。汗ひとつかかずにさらっとやっちゃう感じにあこがれる」と言うと、「アグレッシブなチェアスキル。対峙したときの『圧』や爆発力のあるプッシュがすごい。周りをよく見て合わせることもできる」と古澤も応じ、お互いのプレースタイルへのリスペクトを語った。

▲トークショー後はサイン本のお渡し会も開催