織田信長、徳川家康、豊臣秀吉……。名だたる戦国武将のクローンたちが、とある高校の特進クラスに集結、学園の天下統一を目指す新感覚のエンターテインメント『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』(読売テレビ)。
若手からベテラン、アイドルや演技派まで、さまざまな個性がぶつかり合うこのドラマで、前田利家役として頭角を表しているのが野村康太。槍の名手だった利家のクローンにふさわしく、184センチの長身で見せる棒を使ったアクションも鮮やかだが、なんとこの春、高校を卒業したばかり。恵まれた体格と目を引く存在感で、大注目の新人が出現した。
初めてのドラマで前田利家役に大抜擢
――ドラマ、毎週楽しみに見ています。初めてのドラマはどうですか。
野村 ありがとうございます。友達や知り合いからも、たくさんメッセージをいただいて、本当にうれしいです。いま8話を撮っている最中なのですが、まだ全く実感が湧いてこなくて。現場では未だに“テレビに出ている人だ。かっこいいな”と、つい見てしまいますし、自分で作品を見ているときにも、“あ、テレビに出ている!”みたいな気持ちになってしまいます(笑)。
――作品が決まったときの心境は?
野村 “ドラマに出られる!”と言う喜びもありましたし、楽しみでもあったんですけど、ちゃんと演技できるか心配もありました。とはいえ、とにかくうれしい気持ちが一番でした。
――前田利家役ですが、歴史上の人物には詳しいですか。
野村 いえ、全くです(笑)。武将の名前も全然知らなくて。家に帰って、「前田利家役が決まったよ」と家族に話したら、母は富山出身なので、同じ北陸で石川県にルーツを持つ前田利家役を本当に喜んでくれました。僕もどこかご縁を感じています。
――大河ドラマ『利家とまつ』を知らない世代ですね。
野村 前田利家さんについては、いろいろインターネットで調べたのですが、強い男性という印象を受けたので、僕も同じように“強い男でいよう”と常に意識して、表情など目に力を入れて、力強くいるようにしています。それでも、監督さんに「目が泳いでいる」と言われてしまいましたけど(笑)。
――初めての現場なら、当然、緊張しますよね。
野村 緊張しました。そういうときに(豊臣秀吉役のなにわ男子)西畑(大吾)さんや、(伊達政宗役の)三浦翔平さんが話しかけてくださって助かりました。三浦さんはアクションや演技のアドバイスもしてくださるので、本当にありがたいです。僕はアクションで棒を使うのですが、「もっと腰を低くして、重心がぶれないようにやれば、カッコよく映るよ」とか、台詞に関しても「こういう言い方もあるよ」と教えてくださいます。
――2話で見せたアクションもカッコよかったです。
野村 クランクインの日に、いきなりアクションシーンの撮影があって。事前に家でも練習していたのですが、いざ本番となると、全然思ったようにできなくて大変でした。
――衣装がまた素敵ですね。着ていてどうですか。
野村 すごく素敵な衣装を作っていただいて、ありがたいです。実はジャケットの下はサラシを巻いているだけなんです。休憩時間などは上着を脱いでいるので、ほとんど裸のように見えます(笑)。それをキッカケに、(井伊直政役の)駿河(太郎)さんをはじめ、キャストの皆さんが「その衣装、すごいね」「恥ずかしい格好してるね」と話しかけてくださるので、会話が弾んでよかったです。
――ドラマ上では戦々恐々としていますが、ライバルとして意識している人はいますか。
野村 あまりライバル意識は持っていません。むしろ仲間意識のほうが強いです。一緒に作品を作っていく仲間ですし、クラスメイトで協力して戦うシーンもありますから。
――男だらけで、すごい雰囲気のクラスですよね。
野村 あのクラスだったら、本当に毎日が楽しいと思います。役としても、ひとりの人間としても、皆さんそれぞれ個性的な方々ばかりで、毎日が刺激的です。年齢はバラバラですけど、盛り上がる話は本当に男子高校生が話すような内容と言いますか。実際、高校時代を思い出します。今は高校に通っている気分で現場に行っています。