「ホームセンターあるある」が現在Twitterでもバズっている『工務店の日報』(@KOBA_co_osaka)。Instagramでは9万人を越えるフォロワーがいる大人気の漫画を作っているのが、漫画制作担当の福田雄一さんと、ネタ出しやSNSの監理をしている株式会社コーバの松本和也さんだ。
職人あるあるや業界用語など、あまり知られていなかった工務店のお仕事内容について、4コマ漫画でわかりやすく教えてくれている二人に、ニュースクランチ編集部がインタビューしてきました!
お酒の席での話から『工務店の日報』は始まった!
――お二人は古くからのご友人ということですが、最初の出会いは? 仲良くなったきっかけなどあれば教えてください。
松本和也(以下、松本):出会いは中学校です。2クラスしかなくて、人数も少なかったので自然と仲良くなりました。
福田雄一(以下、福田):高校は別のところに行ったんですけど、大学でまた一緒になりました。付き合いは随分と長いですね。大学は大阪芸術大学の美術学科に入りました。同じ学科でも僕は絵の分野を専攻しました。
松本:僕は立体とか彫刻とかの専攻でした。
――お二人の現在のお仕事を簡単に教えていただけますか。
松本:僕は『工務店の日報』に出てくる株式会社コーバという会社を経営しています。仕事内容は、店舗や住宅などのデザイン、設計、工事をやっています。
福田:僕は30代前半で、いま住んでいるポルトガルに移住しました。絵を描いたりデザイン系のお仕事をこっちでもやっています。あとは、漫画を描いたりしていますね。
――大人気の『工務店の日報』誕生のきっかけは?
福田:一緒にお酒を飲んでいたときだったと思うんですけど、松本が冗談で「仕事をはじめて10年ぐらい経って、携わってきた物件も増えてきたから、本を出したいなと思ってんねん」と言いはじめまして。それで僕が「作品集みたいな本を出したいん?」と聞いたら「いや、職人あるあるの本を作りたいんや!」と返してきたんです。
まぁ、そのときはお酒の席での冗談で、面白そうやなぁくらいの感じで終わったんです。月日が経って、僕が漫画を描きたいなと本気で思って、いま住んでいるポルトガルでの出来事を漫画にして、まんが雑誌のコンテストに出したんです。そうしたら、ありがたいことに賞をいただけまして。そこから、漫画を描き続けたいなという思いが強くなりました。
でも、そのときに思ったのが、出せる力はすべて出したんですけど、この先、漫画を描いていくためには「まだまだ力が足りないな」ということ。そう考えたときに、ひとりじゃなく仲間と一緒にチームでやりたいなと思いました。そして「そういえば松本、職人あるあるの本を作りたいと言ってたな!」と思い出したんです。
松本や会社の人と一緒にやれたら、僕はすごく面白いと思ったし、松本たちにとってもマイナスにはならないんじゃないかなと思って、一緒に漫画をやらないかと提案しました。
――松本さんはお話をもらったとき、どう思われましたか?
松本:20代から設計という仕事をやらせてもらって、我々が設計した図をもとに工事をしてくれるのは職人さんなんですね。職人さんって、人として面白い方がとても多いんです。漫画で描いているような個性的な人たちが本当にいるんです。一緒にお仕事をしていると、事件もいろいろ起きるんですね。
職人さんの業態によっても少し変わるんですが、それぞれ色があるというか。左官屋さんは少し荒っぽめの人が多い、仕上げ屋さんは細かい仕事が好きで、おしゃべりが好きとか。
そういうのが面白いなぁと、ずっと思ってはいたんですけど、このことをそのまま本にしても面白くなんじゃないかな、文章だと伝えきれないんじゃないかなと。それが漫画というコンテンツになると、この面白さっていうのを何倍にも膨らますことができるんじゃないかって。これはやるべきかなと思いましたね。