一流芸人の名フレーズは一般社会に溶け込む
芸歴も長くなると、テンプレートでやってしまってるなと思うことがある。
たとえば、相手に強めに言われたときの「圧がすごいです」というツッコミ。
聞くところによると、この言葉は東野さんが作ったらしい。
かなり一般的に使われるようになっているから、私もたまたま何気なく使ってしまい「はっ!」と思うことがよくある。多投した挙句、それを誰かに指摘されたら、芸人として大きな減点対象になりそうだ。
他にもジュニアさんが言い出した(と思う)「放り込む」や、
三四郎・小宮くんが言い出した「〇〇であれ!」などなどある。
芸人が言い出しただけあって耳馴染みもいいし、言葉におかしみも出るから、ついつい使いたくなってしまう。
とりあえず応急処置を考えた。
「圧がすごい」→「オーラで胸ぐら掴んでます?」
「放り込む」→「カップイン」
「〇〇であれ!」→「〇〇であることがいいと思う!」
と、無意味に自分の脳で変換しておく。グレードが大きく下がってるのは自覚するが、勝手にレンタルするよりはいい。最良のものが脳から出るまでの「代車」ならぬ「代言葉」みたいなものである。
一方で、芸人ならばこんな言葉を作って、他の人が無意識に使っていたとしたら、とても気持ちいいだろう。私が作ったわけではないが、ロシアの格闘技のシステマでおなじみ「痛くない」を、レペゼン地球がYouTubeでやっていた。 私がテレビで披露したら「レペゼンのパクリじゃん」と言われたときも、悲しいを通り越して誇らしかった。
流行語ではない、トークに溶け込んだ笑ワード。私もいつか作って密かに流行らせたい。