仮面ライダー生誕50周年記念作品として制作された『仮面ライダーBLACK SUN』が、プライム・ビデオで配信中。本作のレーティングは18+という、近年の「仮面ライダー」作品とは異なる“成人向け仮面ライダー”だ。

今回ニュースクランチでは、ヒロインの和泉葵役を演じた、15歳の平澤宏々路にインタビュー。豪華布陣のなかでも、圧倒的な存在感・演技力を見せつけてくれた彼女に、本作の魅力や撮影秘話について語ってもらいました。

 

葵に対しては憧れがあります

――情報が解禁されたときから反響が大きかった作品です。どういったお気持ちでオーディションには臨まれましたか。

平澤 オーディションの時点では、仮面ライダーの50周年記念作品という情報は聞いていましたが、それ以外のキャラクターに関する情報はほとんどなくて、ヒロインだということも受かってから初めて知りました。とにかくそのときは、自分が持っているものを全て披露できるように、ということを意識していました。

――じゃあ台本を読んで、初めて役どころを知ったんですね。台本を読んでみての感想はいかがでしたか。

平澤 私が演じた和泉葵は、大きなものを抱えながらも、自分の信念のために突き進んでいて、その姿が力強くて魅力的だと思います。今まで演じたことのない役柄だったので、すごく楽しそうだなと感じました。他にも個性的なキャラクターがいっぱいいるので、キャストの皆さんはどう演じるんだろうと想像して、ワクワクしながら読みました!

――葵と平澤さん、似ている部分はありますか?

平澤 私は常に慎重にいろんなことを考えちゃうタイプで、行動を起こすまでに時間がかかってしまうのですが、葵は芯が強くて行動力があるので、似ているというよりは、自分と違う部分に対する憧れのほうが大きいです。

――たしかに、葵はかなりの行動派でした。自分と違う人物を演じるのは、やはり難しいですか?

平澤 自分と近しいほうが、理解しやすい部分はあると思いますが、自分と重ねすぎちゃうので……。そういう意味では、葵みたいに自分と少し違う部分を持っているほうが、“役”として没頭できる気がします。

――なるほど…! 白石和彌監督から、葵の人物像について指示やアドバイスなどはあったんでしょうか。

平澤 撮影に入る前に、「葵は映画『LEON』のマチルダのようなイメージ」だと私の考えをお話させていただいたら、監督も頷いてくださって、結果、長かった髪を切って、ボブヘアーになりました。「葵には自分の信じているものを貫いてほしいから、平澤さんも自分が思ったことをそのまま貫いてほしい」とおっしゃっていて、その言葉はずっと心に留めていました。

 

――西島秀俊さん演じる、主人公・南光太郎との関係性も印象的でした。

平澤 西島さんとは過去にも何度か共演させていただいていますが、本当に力強い方で、今作でも役や作品に対する熱量をものすごく感じました。葵と光太郎って、不思議な関係なんです。友達でもないし、血がつながっている親子でもないけど、どこかお互い愛情があって。それを表現するために、現場では休憩時間も含めて、常に西島さんのそばにいるように意識していました。西島さん=光太郎の存在を直接感じて、そこで感じたものをそのままお芝居に使えるようにと思っていました。