決勝の日は絶対に仕事を入れません!

ネタの内容には一切触れられないが、やはり今回の準決勝、ベストアマチュア賞としてネタを披露した深海魚から、ラストのからし蓮根まで、29組、どのコンビもしっかりと笑いを取り、過去イチでレベルの高い戦いであったことは間違いない。

MCのはりけ~んずが「お客さんは審査しないで笑ってくださいね」と何度も念を押し、お客さんが審査することをイジるコンビも何組かいたが、それでも終わったあとは予想したくなるもの。

imaiが旧知の間柄であるグランジの五明と免許合宿に行った模様を、五明が漫画家“ごめたん”として描いた漫画『39歳の免許合宿』にも登場する居酒屋で、22時の発表までこの日の感想を話し合った。

まず、実際に現地で初めてM-1の準決勝を見てみてどうだったか、について聞くと

「まず本当に感動したし、1組として明確にウケなかった組がなかったです。そのなかでも、盛り上がりを持続したまま4分間やりきった組が特に印象に残りました」

▲(左から)カベポスター、男性ブランコ、ダイヤモンド 右端は会見のMCを務めたかまいたち

「見たことあるネタでも、しっかりと笑いを取っているコンビはさすがでした」

▲(左から)真空ジェシカ、さや香、ロングコートダディ

「ウケ量と個人的な好みを総合して、決勝に行っただろうという組を書き出してみたら、16組いてびっくりしました」

▲(左から)ヨネダ2000、ウエストランド、キュウ

「ワイルドカードから上がった金属バットは、敗者復活には出られないけど、最後までカッコよかった。だからお笑いが好きなんだ俺は、とか考えてグッときました」と終始興奮冷めやらぬ様子。

▲ワイルドカードから上がった金属バット

生配信で9組が告げられると「おーっ!」「やっぱり」「え、あの組は?」と声を上げ、そのほかのお客さんに「今日、何かあったんですか?」と興味を持たれるほど。昨年、準優勝となったオズワルドが落ちるなど、ここでも波乱含みの結果となった。

〇ファイナリスト発表の瞬間【M-1グランプリ2022】

改めてimaiに感想を聞くと、「現場で見た体感では、ヨネダ2000、さや香、ビスケットブラザーズ、ヤーレンズはウケ量、ネタの内容を含めて確実に行ったと思いました。そのなかで、ビスブラとヤーレンズが落ちたのはビックリしました。敗者復活に期待したいと思います」

「令和ロマンは始まった瞬間、くるまさんがステージを走り回って、ツカミも時事ネタを入れたりして"絶対に盛り上げるんだ”という気概が感じられて、痺れました。完全にBグループの空気を作ったなと思います」

「ラジオ父ちゃんのリスナーなので、真空ジェシカが決勝に残ったのもうれしかったです。マユリカもですが、ラジオでさらに好きになることは多いですよね。賞レースの裏話とか聴くのもワクワクしますし」

「ここ数年でM-1が異常なレベルになっているのはわかっていましたが、現場で見て本当に圧倒されました。決勝の日は絶対に仕事を入れません!」

1日で多くの芸人の運命を変えてしまうM-1。残念ながら金属バット以外、この日は敗退した芸人も、決勝当日に行われる敗者復活で頂点をつかむチャンスが残っている。今年のキャッチコピー「漫才を塗り替えろ」を体現するような、漫才を塗り替えるコンビが登場することは間違いないだろう。決勝は12月18日(日)に行われる。