近年、さまざまな配信サイトでのVTuberの活躍が目覚ましい。キャラクターたちが画面内で動くのが当たり前になりつつあるなか、なんと! 数々の伝説を残した『School Days』のヒロインの1人である西園寺世界が、放映時に声優を務めた河原木志穂さんの手によってVTuberとしてデビューした!
School Daysは、オーバーフローが発表したPCゲームを原作としたTVアニメで、2007年7月から同年9月まで放映された。主要人物たちの壮絶な三角関係の結末、予告も無しに最終回が中止になったナイスボート事件をはじめとした、放映時の伝説を鮮明に覚えている方も多いのではないだろうか? アニメ以外にも家庭用ゲーム機への移植、外伝、漫画版、小説版、一挙放送など幅広く展開され続け、令和の現在でも根強いファンが存在する。
なぜ、自らの手で自身が演じたキャラクターをVTuber化したのか? その思い、これからの展望を語ってもらった。
自分の分身を求めた結果が西園寺世界だった
――本日はよろしくお願いします。本物のアニメキャラクターがVTuberになり驚きました! まずは、河原木さんが演じられた西園寺世界(さいおんじせかい 以下 世界)をVTuber化したきっかけについて聞かせてください。
河原木志穂(かわらぎしほ 以下 河原木) こちらこそよろしくお願いします。コロナ渦になってからYouTubeを視聴するようになって、VTuberの文化を知り興味を持ちました。スマホの無料でも使えるアプリでVtuberのアバターを作れるものを試しながら、いろいろと知識を深めていきました。
――「Mirrativ」とか「カスタムキャスト」とか、さまざまなアプリがありますよね。たくさんのパーツから選んでアバターを作れますよね。
河原木 ねっ! 身長とか、顔のパーツとか、選びながら自分の顔に近づけてみましたが、作れば作るほど自分のオリジナルが欲しくなりました…!
―― 追求していくと、確かに自分だけのものが欲しくなりますよね。
河原木 だ・け・ど! 致命的なことに私、絵がめちゃくちゃ下手なんですよね…(涙)。「自分の分身になってくれそうな絵が、どこかにないかな…?」って考えていたときに「あ! いた! 世界だ!」って思いました。ここが世界をVTuber化したいと考えた原点ですね。
―― スタートがそこだったとは(笑)。
河原木 School Days放映時も、そんなにキャラクターを作りこまずに自然に世界を演じていましたし、他人とは思えないというか……「世界は私の一部!」みたいな気持ちでいるんですよね!見た目もどこか私と似ているし! 図々しいですが(笑)。