このコラムのタイトルは重々承知しています。それでも正直に言わせていただきたい。
僕は、サッカーは見るよりプレーするほうが好きです。
早朝の海外サッカーは早起きできなくて、9時くらいから追っかけ再生で見ることが多い僕ですが、自分がプレーするとなれば朝5時半にだって起きられるのです。
平日の早朝に、仕事前のサラリーマンや平日休みの人が集まってサッカーをするコミュニティは意外とありまして、知り合いが多いときもありますが、一切知り合いがいない場合もあります。
レベルは当然さまざまで、全然通用しなくてチクチク怒られるときや、自分が王様としてゲームメイクするときもあります。日によって全く違う環境に身を置いて、プレーで信頼を得て、どんどん話しかけてもらったり、パスをもらえたりするのが最高に気持ちいいのです。
今日は、そんないろんな人が集まるからこそ起きた、草サッカーでの珍事件のお話。
元プロサッカー選手とマッチアップ!
ある日、知り合いのチームの試合に参加したときのこと。そのチームには年齢こそ40歳くらいではありますが、元プロサッカー選手がいたり、指導者がいたり、技術が高い選手が揃っていて、同じくらいのレベルのチームと毎月交流戦をしていました。
当時、コロナのロックダウンが明けて少し日常が戻り始めた頃、交流戦の相手チームに1人すんごい助っ人選手がいました。どう見ても化け物。平和な我々の池に突如現れたブラックバス。
聞くと、海外でプレーしているサッカー選手で、コロナで帰国せざるを得なくなって自主トレがてら参加したとのこと。
こっちはロックダウン中、ずっと桃鉄をやったり、パワプロをやったりしていたので、もちろん全くついていけません。
それでも、久しぶりのサッカーをすごい選手とやれて楽しかったなぁ、と満足して帰りました。
それから1ヶ月後、同じ交流戦に参加しました。すると、どう見ても上手そうな若者が増えています。
おいおいおい。こっちは芸人とオジさんたちなのに、ブルーロックみたいなオーラ漂わせてるじゃないのよ。
聞くと、帰国を余儀なくされた海外プレーヤーが同じ境遇の仲間を誘って増えていたのです。
生態系崩れるって!!
まあ、練習相手になる、と判断されたのはうれしいけども……。と、ニヤニヤしている僕が守る右サイドから生態系が崩れ出しました。
僕のマッチアップは元サガン鳥栖で、当時は東南アジア(だったと思う)でプレーしていたプロ選手。僕にいったいどうしろと……。
それでも、自分の力でできることをやるしかない……!!
「自分の武器はなんだ? 今まで何をやってきた? 自分の職業はなんだ?」
自問自答をした末に、僕はミスをしたチームメートに「コロナ前は上手かったのに、ダイジョーブ博士失敗しました!?」とツッコみ、自分のところから失点したときに「点差開きすぎだわ! 誰か徳政令カード使ってー!!」と大きな声で言いました。
コロナ禍に家でやっていたゲームの例えだけどんどん出てくる……!!
意味ねぇ!! そしてウケてねぇ!! みんな翻弄されすぎて元気がねぇ!!
余談ですが、2本目のゲームからは、僕のサイドに元サガン鳥栖と元鹿島アントラーズという悪魔のデュオが爆誕し、結果4ゲームで9点取られた僕たちのチームは「ウイイレだったら、もう三角押しっぱなしにしてるわ!!(キーパーが果てしなく飛び出すボタン)」と叫んで、うっすらスベって帰ったのでした。