長崎・国見高校名物の狸山に挑戦!
先日、長崎県でお仕事があったので、事務所にお願いして翌日まで滞在し、1日観光をすることにしました。
長崎で観光といえば、ハウステンボス? 出島? 足を伸ばして五島列島?? いいえ、違います。国見高校と狸山です。
僕はバッグに青春時代に着古した部ジャー(部活ジャージ)とランシュー(ランニングシューズ)を詰めました。
国見高校といえば、僕が友達と高校選手権を見にいくようになった2000年代初頭に、圧倒的な強さを誇った名門高校です。
小学生は入場無料という特権を駆使して毎年選手権を見にいくと、その圧倒的なスタミナとパワーで、どんな強豪にも、プロ内定の現役高校生Jリーガーにも、何もさせずに圧倒して勝利する。最強の象徴みたいな高校でした。
特に平山相太さん、兵藤慎剛さんらを擁した2002年ごろの国見高校は、本当に圧倒的な強さで、勝ち上がるたびにテレビの特集や密着取材で登場するのが『狸山』です。
狸山とは、国見高校から雲仙岳方面に向かう5キロほどの緩やかな登りの一本道ことを指し、国見高校サッカー部では毎日この狸山を往復している、と紹介されていたのです。
もちろん普通の練習+狸山を毎日、です。時には練習終わりに。時に誰かが違反を犯し、夜中に全員叩き起こされて。時には日に2、3本走らされることもあったとか……。
一本往復10キロを2、3本……?
いつしか狸山は、あの最強の国見を作り上げた地獄のランニングコースとして認知され、僕の中である種、聖地のようになっていました。
と、いうわけで今回の『“熱”Football Watch!』は、フットボールもウォッチも出てきません。
番外編『苦!ランニング』となります。連載まだ6回目で逸脱すんな。
長崎行きの数日前、偶然にもTHE『以前⇔以後』(テレビ朝日系)という特番で、国見高校出身のレジェンド・大久保嘉人さんと共演しました。
この番組では、いろいろなターニングポイントの以前と以後について、そのジャンルを愛するタレントが語り合うという趣旨なのですが、僕は信頼できる関係者から“ある情報”を仕入れていました。
「FWの選手は自分が出た試合のこととか何も覚えていないよ」
と、いうことは、大久保さんなんて日本で一番芯からFWなんだから、何も覚えていないに決まっています。(失礼すぎるだろ)
しかし、実際に番組が始まると、大久保さんの現役時代の思い出を日向坂46の影山優佳さん、なにわ男子の長尾謙杜さんといった方が覚えていました。
忘れてるほうも忘れてるほうだけど、覚えてるほうもすごいな。
そんな何も覚えていない大久保さんに、僕は「今度、長崎に行くので狸山走ろうと思ってるんですよ!」とカメラが回ってないタイミングで話しかけました。
すると、大久保さんはこう答えました。
「狸山? う、うぇえ……」
身体がつらさを覚えている……!! そんな地獄なんだ……!!
「ちなみに、大久保さんは何分で走ってたんですか?」
「ああ、俺は34分。ローファーでも40分切ってたよ。4キロ地点の登りがキツイんだよ」
めちゃくちゃ覚えてる!! そんなに脳に刷り込まれてるんだ!!
で、サラッと言ってるけど、ローファーで10キロ走る状況ってなんだよ……。あの頃の国見怖すぎるだろ。(後日、聞いたところ、タイムオーバーしたら連帯責任とかあるなかで、ランシューがボロボロだったのでローファーで走ってみたそうです。発想が野生児すぎるって)