なぜ占い師にすがる!
オジンオズボーンさんが解散して4カ月が経った。
篠宮さんはその後も、いや今まで以上に忙しくテレビやネット番組などでネタを披露したり、小柳ルミ子さんと深夜の番組に出演したりと、芸の幅をさらに広げている。
通信制大学に通いながら、勉強と仕事を両立しているとは、恐るべき体力と胆力である。
今までこの連載では、解散の時やら何やらで、篠宮さんのことを褒め称えていました。
しかし今回は違う。クレームというかなんというか、まあ私が抱いている「危惧」の話をしたい。
コンビの解散と共に、芸人は避けられないシーンに直面することになる。「ピンになった場合、それまで使っていた名前をどうするか?」という問題である。一般的な例に漏れず、篠宮さんもしばらくは「オジンオズボーン篠宮」でやっていた。
さて、皆様はご存知ないかもしれないが、篠宮さんは「ゲン担ぎが趣味」というくらいゲン担ぎが好きである。大事な賞レースの前は禁煙したり、あるいは「禁欲」ということで自慰行為を禁止したりする。
まあそこまではよくある話だ。
ある日「ピンになったし、改名しようかなと思ってるねん」。そう言い出した篠宮さん。
「そうなんですね〜。名前はもう決まってるんですか?」と無邪気に聞く私。
「明日、占い師さんに会って相談に乗ってもらうことにしたわ」
占い師?
以前、私は同じ飲み会の席にいて偉そうにしていた占い師が、数年後に「詐欺師」とネットでバッシングされているのを見たことがある。人に騙され金を取られて、めちゃくちゃなことを言ってる占い師にも会ったこともある。
だから、今となっては大の占い嫌いだった上岡龍太郎さんと同じくらい占い師が嫌いだ。尊敬する篠宮さんが占い師にすがるのなんて見たくなかったし、後悔するのも見たくなかった。
私は助けたい一心で叫んだ。
「いや、ちょっと待ってくださいよ、篠宮さん。僕にいろんな案を出させてくださいよ」
正直言って、私は篠宮さんにとって事務所内で一番仲がいい後輩だと勝手に自負している。10年以上も一緒にライブをしてるし、何度も朝まで飲んだし、バイトだって一緒にしていた。
全く芸人の仕事がない、どん底の時期も一緒に経験して、どんどん仕事が増えていく喜びも隣で見ていたんだ。
私は3つの案を出した――。