誤字入りの誤報ツイートがヤンキースを救った

というわけで、“Arson Judge appears headed to Giants”という31文字がヤンキースを暗黒期から救出しました。もちろん、このツイートがなくともヤンキースと再契約をしたかもしれません。ジャッジ選手本人も、後日談として「ずっとヤンキースと再契約をしたかった」と述べています。

ただ、もしヤンキースが3.2億ドルのオファーから動かなければ、ジャイアンツの提示した3.6億ドルをジャッジが承諾していた可能性もあったのではないでしょうか。また、交渉最終日にパドレスが4億ドル規模のオファーをしたとされており、8000万ドルの乖離はヤンキース愛では埋まらなかったかもしれません。

報道一番乗りに必死で(と推測され)100%の確証もない情報を、誤字入りのツイートで焦ってヘイマン氏が発信したおかげでヤンキースが救われた、と私は信じています。ありがとう、ジョン・ヘイマン。君はニューヨークの救世主だ。

▲ヤンキースに残留したA・ジャッジ 写真:AP/アフロ

おまけ:Arson Judge、ネットミーム誕生

ちなみに、ヘイマン氏が誤った綴りで書いたArson Judgeは直訳をすると「Arson=放火魔」で、今にも至って放火魔ジャッジシリーズがネタ化をされています。

 ヤンキースの公式ツイッターでさえ揶揄をしているので、もう公認のネタでよろしいではないでしょうか。


プロフィール
KZilla(ケジラ)
ニューヨーク・ヤンキース、およびMLBの魅力をTwitter、note、ラジオなどで発信し続ける注目の野球アナリスト。ニューヨーク育ちの英語力を活かした情報収集力と分析力は、コアなファンからも高い評価を得ている。NPBはヤクルトスワローズの大ファンだが、今シーズンはヤンキース、スワローズともになかなか調子が上がって来ないのでヤキモキした日々を過ごしている。Twitter:@TokYorkYankees、note:KZilla|note